ジェイコム男 B・N・F さんの名言集

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世界同時株安で“損した人・得した人”

ジェイコム男 B・N・F さんの名言集

  1. 「週刊新潮」2005 年 12 月 29 日号
    • 株をやり始めたのは、6 年くらい前からです。
      最初の元手は 100 万円。
      自分でアルバイトをして貯めたお金です。
    • でも、株の勉強を特別にしたわけじゃありません。
      株の売買はどうやったらいいかが分かる程度の本を 1 冊読んだだけです。
      ちょうどネット証券が始まったばかりだったので、あんまり本とか読んでも意味がなかったんですよ。
      自分で運用しているうちに、自然と身についた感じですね。
      いや、別に数学とか得意だったわけでもないですよ。
      ほら、ネット証券が始まって手数料も安くなったでしょ。
      時間もあったし、それじゃあやってみようかなと思ったのがキッカケかな。
      ネットのおかげで短期売買もやりやすくなったですしね。
    • 2001 年の初めに、元手を 300 万円に増やしました。
      で、その年末には 6000 万円くらいになったかな。
      それから半年後には瞬間的に億までいきましたが、その後すぐに損をして、02 年の年末にようやく 1 億円を超えました。
      で、03 年半ばから相場も上げ調子になってきたので、それに乗って年末には 3 億ぐらい。
      さらに 04 年に 10 億までいきましたよ。
      今年は 9 月に上げ相場になったんで、そこそこですかね。
      実は、ジェイコム株以外でも、東証一部の大型株に乗って結構儲けたんです。
      銘柄ですか?
      まあ、銀行株とかですね。
    • ジェイコム株の初値予想は 100 万円くらいでした。
      だいたい IPO(新規上場株)は初日にチェックしてるんですけど、100 万以下なら買いかなと思ってたんです。
      なので、67 万 2000 円の初値がついた時点で大量に買おうと思ったら、いきなり 57 万 2000 円のストップ安でしょ。
      これは買いだと思いましてね。
      まあ、100 万くらいまでは上がるだろうと思って。
    • でもね、今回の儲けはそれほどでもないですよ。
      単一銘柄での儲けとしては確かに大きいですが、20 億なんて、今年 1 年の利益からすれば 3 分の 1 とかそんな程度ですよ。
      だって 60 億くらい儲かってましたから。
    • ただね、一日中ネット取引をやるのはものすごい緊張感があって、精神的にかなりキツイんですよ。
      だから、今後もやめないとは思うんですが、投資額は減らそうと思ってます。
    • まあ、この家は自分が買ったんですが、今はとくに欲しいものはないんです。
      というか、金の使い方がよく分からないんですよ。
      ある意味、ゲーム感覚で儲けたようなもんですからね。
  2. 「AERA アエラ」2006 年 1 月 2 - 9 日号
    • ジェイコム株は安かったから買っただけです。
      これまでにも 1 日で 2 億 5 千万円もうけたこともあったし、逆に 1 億 6 千万円損した日もあった。
    • (投資術を)言葉で説明するのは難しい。
      株取引を始めた 5 年前の下げ相場と 2005 年のような上げ相場では扱っている銘柄も数もやり方も違うし、市場に参加して独自で学んでいったので、お手本というのもないです。
    • 05 年のような株式市場全体の上げ相場では大型株の循環物色。
      今日は造船とか銀行とか、その日に盛り上がっている業界の売買をしている。
    • (判断の基準は)感覚というか慣れ。
      トータルの値動きへの洞察力が一番大事。
      日経平均や先物市場の動きを見ています。
    • (株価収益率 (PER) や株価純資産倍率 (PBR) については)まったく見ないです。
      長期保有だったら意味があるかも知れないが、短期の売買では下がるときは下がるし、上がるときは上がる。
      業績のいい企業の株でも下がったら負け。
      気にしてもしょうがない。
      株価に織り込まれている。
    • もうかっても、損しても精神的にかなりきつい。
      やっててつらいんです。
      1 回この世界に入ったら、何をしていても株で頭がいっぱいになる。
      やめたいのに、やめられない。
    • 家族からも「やめたら」と言われる。
      でも、いつでも値動きがある。
      もうけのチャンスがそこにあるのに、失うこともつらい。
      出来たはずのことをしなかったことで仕事放棄のような気がしてしまうんです。
    • (もうけたお金は)数字が増えていっただけで、あまり実感がありません。
      この家を買ったくらいで、ほかには使っていないですね。
    • この頃(2000 年 10 月)はもうけるのが楽しかった。
    • 楽しかったのはこの頃(2002 年)まで。
      それからはプレッシャーでつらくなってきた。
    • (2003 年 5 月から)時代が良くなった。
      流れに乗っていけばよかった。
    • (休日のストレス解消法は)散歩くらい。
      株のことを忘れたいんです。
    • 普通の子どもでしたよ。
    • (成功の秘訣は)自分では分からない。
      時代が良かっただけ。
      ネットトレーディングが始まったばかりで、始めた時期が良かったんだと思います。
    • 他人の資金を動かすようなファンドは絶対にやらない。
      株のことは忘れたい。
      でももうかっているうちはやめられない。
      大損するまでやめられないのでしょうね。
  3. 「週刊文春」2006 年 1 月 5 - 12 日号
    • ほかにも前日から取引を持ち越していた銘柄がいくつもあり、ジェイコム株は新規公開株なので『見てた』ってだけです。
      百万円ぐらいかと思ったら六十七万二千円で値がついたので、安いと思って最初は五十株ずつ何回か買った。
    • 九八年に NHK スペシャル『マネー革命』を観て、海外の投資家が個人で凄い金額を稼いでいるのに衝撃を受けました。
      その後、“これから株が上がる”という景気のいい見出しの本を立ち読みして株をやってみようと思った。
      最初は郵便のバイトやお年玉などで貰った百数十万円が元手でした。
    • 常時保有しているのは十〜三十銘柄で流動性のある大型株が中心です。
      日経平均先物で全体の流れを見ながら色んな銘柄を物色する。
      相場が悪いときはリバウンド狙いです。
    • (株は)楽しくないですね。
      辛いだけなんです。
      お金を持ったっていっても、結局こうやって(画面を指して)数字が増えただけじゃないですか。
      ケチですし、損することも考えているので無駄に金を使いたくない。
      翌日の取引に平気で六、七十億円持ち越すので、朝から一億円損したりする。
      何十億円儲けてても凄く辛いんですよ。
      でも、相場が動いているのに無視すると“仕事放棄”みたいじゃないですか。
      それはそれで辛い。
    • (「証券会社に勤めれば?」と聞かれて)人のお金はもっと辛いですよ。
      仕事するにしても株関係は絶対やりたくない。
      本とかも絶対書きたくないし。
      頭の中『株、株、株』でとにかく株から離れたいので経済番組も絶対観ません。
      大体、株で何十億円も動かすので他のことが小さなことに思えてピンとこない。
      最初から株を知らない方が良かったかもしれない。
  4. 「週刊ポスト」2006 年 1 月 13 - 20 日号
    • 株投資で特別なことは何もしていません。
      日経新聞はパラパラと目を通す程度で、とらなくてもいいと思っているほどだし、投資関係の雑誌もまったく読みません。
      「会社四季報」の情報やニュースをインターネットで見るくらいですね。
    • (株投資のきっかけは)ネット証券ができてきて、個人でも売買がしやすくなったこと。
    • (ジェイコム株を)誤発注と知って買ったわけじゃありませんでした。
      ジェイコムの初値予想は 100 万円くらいだったのが、ストップ安の 57 万 2000 円をつけたので、安いと思ったのです。
      でも、05 年は 1 年で 60 億円以上の利益が出ているから、ジェイコム株での儲けは、自分では“すごい”という感想はありませんね。
    • 00 年 〜 02 年当時は、全体的に株価が下落トレンドにあった時期でしたが、それでもスイングトレードなら利益が出せました。
      株価が下降する時でも、一本調子で下げるのではなく、下げてはある程度値段を戻すというのを繰り返して、波を作っていく。
      その下がった後のリバウンドを狙って買っていたのです。
      具体的には、ランキング情報を見て、25 日移動平均線より株価が大きく下回っている銘柄を選ぶのです。
      当時は、兼松、日商岩井(現・双日)、住友重機械工業、井関農機など、25 日移動平均線との乖離率が 60 〜 70 % もある株が多くありました。
      それらのような下がりすぎた株を買って、一時的に反発したところで利益確定していったのです。
    • 今の上昇相場では、超大型株を中心に取引しています。
      売買高ランキングを参考にして銘柄を選んでいますね。
      例えば、三菱 UFJ や住友金属工業などです。
      この相場では超大型株を選べば、普通は儲けられると思います。
      あと、大事なのは損切りを早くすることでしょうか。
      僕自身は、想定より下がった場合には、上がるまで待つことはせず、早めに損失を確定させています。
    • 朝は 8 時 15 分に起きて、先物相場の動向や、米国株の状況を確認したりします。
      もちろん、マーケットスピードで、扱っている銘柄の株価情報も見ます。
      新聞やテレビは見ませんね。
      あとは、9 時になったら、注目している銘柄の売り時や買い時を見つけて、取引するだけです。
      午前の取引が終了する 11 時過ぎに遅い朝食をとって、午後も同じように取引をします。
      15 時を過ぎたら、その日のニュースをネットで確認。
      1 時間ほどその日の反省をしますが、16 時以降は株のことは考えないようにしています。
      テレビゲームもやりませんし、近所に散歩に行くくらいですね。
    • 車は家族が運転するもので、僕はペーパードライバーなので運転しません。
      食事も普通です。
      家にあるものを食べることがほとんどですね。
      服も地元のダイエーで買います。
    • 僕自身は、クレジットカードも持っていないですし、お金はほとんど持ち歩いていない。
      現金は普段見ないようにしているんです。
      時には数千万円単位で損失を出すこともあるので、いつも現金を見ていると“あんなに損をしたのか”と精神的なダメージが大きくなるからです。
    • 僕が株で稼いでいることは、ほとんど誰にも伝えていませんから(女性がいい寄ってくるなど)ありませんね。
      こういう生活をしていると友人とも疎遠になりますから。
      合コンなんかも特に行かないし。
      (彼女はいる?)そのへんはプライベートなので……。
    • もう 3 年前から株取引自体は、面白いとは思わなくなっています。
      ただ、これが僕の仕事だと思っていますので、やり続けているのです。
      もちろん、やめることもできるでしょうが、じゃあ、やめて何をするのかと考えてみても、思いつきません。
      僕のような若者のことを「ネオニート」などと呼ぶらしいのは知っていますが、別に、その呼ばれ方については特に感想はありませんね……。
  5. 「週刊現代」2006 年 1 月 21 日号
    • 株式投資をやめようと思ったことは何度もあります。
      資産が 80 億円になった今でさえ、「朝のたった 10 分間で 1 億円を損するかもしれない」リスクとプレッシャーで押しつぶされそうになる。
      正直、精神的にきついです。
      やめればいいんですが、そうすると儲けるチャンスを自ら放棄して 1 億円損をした気分になるので、それもきつい。
      どっちもきついなら、株をやり続けるしかないなぁって感じです。
    • ジェイコムの一件もあって、昨年は年初の約 10 億円の資産を 12 月末にはだいたい 80 億円に増やすことができました 。
      ジェイコムだけじゃないんですよ。
      他の銘柄で儲けた額のほうが多いです。
      資産が約 80 億円といっても、僕の場合は実業で稼いだワケではありませんから、「資産」といえるかどうか。
      この先ゼロになるリスクもあるし、先のことなんてわかりませんね。
    • ジェイコム株を買ったのは、安かったから。
      それだけの理由です。
      みずほ証券による誤発注があったなんて、そのときは知りませんでした。
      (12 月 8 日に)新規上場したジェイコムの公募価格は 61 万円で、初値は 100 万〜 120 万円くらいにはなると思っていました。
      それが公募価格を下回っていたので、安いなぁと。
      「おかしい」というより「安い」という判断です。
      安くなければ絶対に買いません。
      楽天証券で 2950 株、他の 2 社で 4150 株、3 社合計で 7100 株購入しました。
      「ひとつの銘柄に 34 億円を投資するのは怖くなかったか」とよく聞かれますが、ぜんぜん怖くありませんでした。
    • 今回の件では、そもそも証券会社の誤発注が通るシステムに問題があると思っています。
      警告が出るだけじゃなくて、(売買自体を)執行停止にするべきでしょう。
      証券会社があんな(61 万株と多い)注文を出せることがおかしいんです。
      もし個人が発注を間違えても「間違えました」では通らないし、無茶な注文も受け付けてもらえない。
      証券会社には無制限にカラ売りが許されていることも不公平に感じます。
      個人投資家はカラ売り規制があって、61 万株もの莫大な売り注文は出せませんからね。
      欠陥のあるシステムのせいで間違いを起こしてしまった証券マンもかわいそうですよ。
    • 株式投資を始めたのは 5 〜 6 年前の大学在学中でした。
      当初 140 万円から始めたんです。
      バイトして貯めたおカネとか、子供の頃から貯めていたお年玉とかが元手ですね。
      最初は株関係の本を何冊か読みましたが、そのころはネット取引自体まだ歴史が浅く、参考になりそうな本はほとんどありませんでした。
      今でもアナリストの銘柄レポートも、マネー誌や経済誌も読みません。
      他人の意見に影響を受けるのがイヤなんです。
      ですから、ボクのスタイルは、あくまで実践を繰り返すなかで覚えていったものです。
    • 世間ではネット投資家というと、みなひと括りに「デイトレーダー」と呼ぶ傾向があるけど、僕の投資スタイルは 1 日〜 1 週間程度で売買する「スイングトレード」です。
      株をホールドする期間は長くても、せいぜい 10 日間。
      たいがいは 2 〜 3 日のサイクルで売買します。
      「下がったら買って、上がったら売る」の単純作業の積み重ねです。
      ムダな売買をやっていることも結構多いし、買った銘柄が予想以上に上下して、結果的に一日で手仕舞いする“デイトレード”になることはありますけどね。
    • 02 年末には、最初の 140 万円が 1 億円ほどになっていました。
      その時点で、就職せずにこのまま株取引をやっていこうと思ったんです。
      とりあえず 25 歳まで、これを続けようと。
      ダメだったら、就職しようという考えだったんです。
    • 大学では特に経済や金融を学んだわけではありません。
      両親からは「株なんかやめて、早く就職しろ」と言われてましたね。
      資産が 3 億円くらいになったときも、父親から「どうせいつかは損をするんだから、早くやめたら」と言われていました。
    • 僕が株を始めたのは、IT バブル崩壊後の下げ相場からです。
      もっとも下げ相場といっても、決して一直線に下がるわけじゃありません。
      一定の下値に達したら、リバウンドで上昇するのが普通です。
      当初は下げ相場のなかで、下値に達したと思われる銘柄を買って値上がりを取っていくスタイルでした。
      01 年前半はこのやり方を繰り返してある程度儲けましたが、後半は損することが多くて精神的にもきつかったですね。
      このときに起こったのが、9・11の米国同時多発テロです。
      あのときは KDDI とか日本テレコムとか通信株をたくさん持っていましたけど、これらが軒並みストップ安になってしまって本当に参りました。
    • 引き続き 02 年も相当苦しかった。
      この年は前半こそ儲けたものの、後半の半年で儲けた分を帳消しにしてしまいました。
      結局、資産は横ばいのままでしたね。
      このころは米国株と日本株の連動性が強くて、乱高下する米国株価にずいぶん振り回されました。
      米国市場の動きが気になって、朝の 5 時、6 時まで相場をにらんで、2 時間寝たら日本株にかじりつく——そんな時期もありました。
      きつくて、もうやめようと思ったのも、そのころです。
      このような下げ相場のときをくぐり抜けているので、株がいかに厳しい世界であるかは自分なりに理解しているつもりです。
    • 03 年の 5 月からは相場も上げ基調に変わり、機関投資家が大型株に投資する流れに乗っていっただけです。
      それ以降はだいたい儲かっています。
    • 僕の投資スタイルは短期売買が大前提で、長期の株価予想はしません。
      一日の予想が当たればいいんです。
      つまり、一日の相場予想を着実に当てて、それをコツコツと積み重ねていく。
      30 日続けば、結果的に 1 ヵ月の予想が当たったことになる。
      長くてもせいぜい 1 週間単位の予想ですね。
      昨年のように中期的に見ても大幅に株価が上昇した相場では、短期売買を繰り返すよりも中長期でじっくり持ってから売ったほうが結果的に儲かったでしょう。
      でも、これが僕のスタイルですから変えるつもりはありません。
    • 上げ相場と下げ相場では、投資法が若干変わってきます。
      上げ相場では個別銘柄の出来高推移、場中の板情報、日足チャートを中心に見ますね。
      基本的にはチャート重視です。
      利益確定売りや損切りのタイミングについては自分なりのルールが何パターンかありますが、詳しいことは言えません。
      ライバルも多いですからね(笑)。
    • 取引は日本株のみです。
      投資信託は手数料が高いし、短期でやるものじゃありませんから興味はありません。
      外国株もやらないですね。
      米国株なら多少はわかりますけど、中国株やインド株なんてさっぱりわからない。
      基本的には、わからないものには手を出さないことにしています。
    • 昨年の前半は、IPO 銘柄だった通信会社の日本通信とオンライン・ゲーム会社のガンホー・オンライン・エンターテイメントで大きく儲けることができました。
      二つの初値はそれぞれ 7 万円と 420 万円でそれほど高くなかったんですが、その後、連日の高値更新で急騰したんです。
      この二つで数億円の資産を作ったのが大きかった。
      その後の相場で大量の資金を投入することができましたから。
    • 8 月からは大型株で儲けました。
      銀行、造船、鉄鋼、商社などの大型株はチャートを見れば一目瞭然で、直角的に値上がりしました。
      住友金属工業なんか、8 月から 10 月までの 2 ヵ月間で 200 円台から 400 円台に急騰しています。
      昨年の 8 月以降は相場の流れに乗り、大型株の売買を繰り返して儲けた形です。
    • 場中はずっとパソコンに張りついているので後場が終わったら、もう株のことは忘れたいんです。
      とはいっても、これといった趣味もない。
      たぶん株の刺激が強すぎて、ほかのことにはあまり興味が向かないんですかね。
      気分転換といっても、ふだんは近所を散歩するくらいです。
      学生時代に陸上競技をやっていたので、テレビで陸上競技やサッカーなどスポーツの試合を見るのは好きです。
      お酒は自分から飲もうとは思いません。
      彼女?
      ノーコメントです(笑)。
    • 儲けたおカネを何に使うかと聞かれても、よくわかんないんですよ。
      大きい買い物と言っても、家とクルマくらい。
      トヨタのマジェスタを買ってはみましたが、ペーパードライバーなので乗っていませんし(笑)。
    • 株で儲けた僕が言うのもなんですが、やはり他人には株は勧められないですね。
      特にサラリーマンのみなさんはやらないほうがいい、そう思います。
      一度でも株をネットで始めると株価が気になって仕事に手がつかないんじゃないですか。
      しかも、厳しい世界ですから、一時的には儲かっても結局、大損するまでやめられない人が多い。
    • 僕自身もいずれ株から身を引くときは、きっぱりやめるしかないと思います。
      でも、本当にやめるとなると、さっき言ったようにみすみす儲けるチャンスを捨ててしまったという後悔の念にとらわれると思うんです。
      続けるのもつらいし、やめるのもつらい。
      どっちをとってもつらいのが株なんですね。
      始めちゃったものは仕方がないんですが。
    • 昨年はかなり儲けましたけど、資産が大きくなればなったで、一日で 1 億円儲けるチャンスもあれば、一日で 1 億円損するリスクもある。
      決してラクではないんです。
      昨年 8 月以降、相場は急激によくなりましたが、こんな状態がいつまで続くかはわかりません。
      この先もうしばらくはいい相場が続くでしょうが、これだけ水準が上がってくると下がるリスクもこれまで以上に高まってくるでしょう。
    • 相場は生きものなので、今のやり方がこれからも通用するとは限りません。
      1 年後には今の方法が通用しなくなることも十分に考えられます。
      とはいっても、何度も言ったように僕はしばらく株をやめられないでしょう。
      ただ、今年は投資に振り向ける資産を少し減らそうとは思っています。
      これだけの資金をフルで投資に向けるのは、正直しんどいです。
    • 将来どうするかって?
      3 年後のことさえ何も考えていませんよ。
      ただ、ファンドマネージャーにはなりたくないですね。
      自己資金を運用するだけで精一杯でこんなにつらいのに、他人のおカネを運用する気にはとてもなれませんから。
  6. 「FLASH フラッシュ」2006 年 1 月 24 日号
    • 誘拐が怖いから顔は出しません。
    • インテリアとか関心がないんですよ。
      ゲーム?
      昔はやりましたけど今は興味がないですね。
      暇もないし。
      だって、午後 3 時に市場が終わると、どっと疲れるんですよ。
      それくらい精神の消耗が激しいんですよ。
    • あの日はほかの株を見ていたら、新規上場のジェイコム株が目にとまったんですよ。
      目に飛び込んできた株価は 53 万 2 千円。
      ええっと思いました。
      150 万円ぐらいを想像してましたから。
      とりあえず 50 株買ってみたんです。
      さらに 50 株買って。
      するとまだ買える。
      変だなぁと最後に思ったところでその日の相場が終わったんですね。
      夜、ニュースを見るまで騒動は知りませんでした。
      ああ、みずほがミスったんだなぁと。
      22 億円といっても通知があって口座に金が振り込まれただけなんで、実感が湧くのはこうやってマスコミが押し寄せてくることぐらいですね。
      でもそれどころじゃないんで(マスコミには)対応しないんですけど。
      毎日株ばかりで精神的に苦しいし、常識もよくわからないので対応できないんです。
    • (大学時代に株取引を始め)意外と利益が出てこれだけで生活できるじゃないかと。
      就職もパスしました。
    • 株なんて知らなければよかったなんて思うこともあります。
      寝ボケた頭でモニターの前に座ったら、いきなり 1 億円損してたなんてふつうですからね。
      1 億円損したら、ほんとヘコむんですって。
      何をやっても気分が晴れない。
      三菱自動車をダイムラーが売却したときは、あおりで 1 億 3 千万円赤になって眠れなくて……。
      けっきょく儲けるしかないんですよ。
      本当に辛い……。
    • 必勝法を知りたい?
      僕の言うことを聞いて損したらどうしようもないでしょう。
      実践あるのみ。
      それで自己流を身につけるしかないんです。
      僕は世の中の動きはニュースを見ないので知りません。
      よけいな情報はいらないから。
      見るのは、株価のモニターだけです。
      具体的には先物相場の株価。
      すべては数字に出る。
      チャートを観察していれば本当によく分かりますよ。
      それについていくだけなんです。
      六本木ヒルズですか?
      興味ないですね。
      贅沢品といえば、この家くらいですかね。
      趣味は株かなぁ。
      旅行も行きません。
      酒を飲んでいても株価が気になるんで。
      昔は 2 ちゃんねるにも書き込んでたんですが、しなくなりましたねぇ。
      将来は本屋さんがいいな。
      好きな本を読みながら一日過ごせそうで。
      親からも早く株をやめろと言われてるんですが、なかなかやめられないんですよ。
  7. 「週刊文春」2006 年 2 月 2 日号
    • いやあ、今日(ライブドアショックの一月十八日)は苦しかった。
      過去最大の損失でした。
      (損失の額は)……三億円ぐらい。
    • 日経平均は年初から横ばいでしたが、新興市場がすごく良かった。
      だからこの辺の銘柄(パソコン画面上の新興企業銘柄群を指して)を買っていた。
      まあ、ここ一年、相場が良かったので、悪かったときのことを忘れていたんです。
      前日(十七日)朝も大きい損失を出したけど、引けにはマイナス九千万円ぐらいまで戻していたので、持ち続けずにそこで収めておけばよかった……。
    • 堀江(貴文)さんは相場に関係ないんじゃないですか?
      相場は自己責任ですから。
      例えば資金のうち八十億円を昨朝(明朝?)に持ち越し、一パーセント下がれば八千万円の損失の世界ですから。
  8. 「sabra サブラ」2006 年 2 月 9 日号
    • ジェイコム株は誤発注とは気づかなかったんです。
      前評判よりかなり安くなったから買っただけで。
    • (「資産があっても、一度にジェイコム株 34 億円の注文は普通の人は出せない」と聞かれて)そうかもしれません。
      なぜ多額の注文を躊躇なく出せるのか聞かれますが、心理が関係してると思います。
      僕は、大学生から株を始めて、卒業前にはすでに 1 億円以上持ってました。
      そこまで増やせた理由は、学生だったから、としか言えません。
      いつも、株でお金がなくなっても就職すればいいや、という気持ちでしたから。
      今もそうですが(笑)。
      もし、僕に扶養家族がいたら大きな取引はできなかったでしょう。
    • (「お金の感覚が麻痺しているのでは?」と聞かれて)それも違います。
      なくなってもいいと思っていれば、大きなリスクが引き受けられるんです。
      株取引では本当に気持ちが重要です。
      そこを理解せずに、単に、株で儲けた人の本を読んでマネても役に立たない。
      たとえば、損切りでも、取引している資金量や、その金額がおよぼす個人の感情の変化によって判断基準が変わってきます。
      その感情の変化は、儲け本を書いている人とは全然違う。
      結局、自分に合った方法でしか儲けられないんです。
      僕も、IT バブルのときには大損したし、試行錯誤しています。
      努力しないで儲けることはできません。
  9. 「週刊ダイヤモンド」2006 年 2 月 11 日号
    • プロだったら慎重になり過ぎて失敗する局面でも、自分は素人同然だから強気を押し通せる。
    • 無理に背伸びをせずに、自分にしっくりくる投資法で、腰を据えて取り組むのが王道。
  10. 「週刊 SPA! スパ」2006 年 2 月 21 日号
    • やめられないんです。
      中毒なんですよ。
      いくら儲かっても損することのほうがショックで、すぐに取り返したくなる。
      だから一日が長いんです。
      長くて、本当に辛いんです。
      大損するまでやめられないでしょうね。
      もしやめたとしても、日経平均が上がるのを見て、その分「損した」と、また自分が辛くなるのがわかってますから。
    • 大きな買い物はこの家と、新車のマジェスタ、パソコン 3 台ぐらい。
      お金を使うの好きじゃないし、使い方もよくわからない。
      今は株のことで土日も頭がいっぱい。
      人といても落ち着かないから、外出も近所を散歩する程度。
      今一番の望みは、株をやっていなかった学生時代のような、普通の暮らしがしたい。
    • 就職しないまま実家でパラサイト生活ですし、「株ニート」と批判されても、製造業で伸びてきた国ですから仕方ないでしょう。
  11. 「Diamond ZAi ダイヤモンド・ザイ」2006 年 3 月号
    • (個人情報が)出てしまったのはしょうがないけど、慣れていないので急に取材が殺到して、正直精神的につらい時期もありましたね。
      ええ、ZAi は読んだことありますから。
    • (ジェイコム株は)予想初値が 100 万円と言われてましたから、気配値の 67 万円程度じゃ寄り付くわけないと思って見てたんです。
      そしたらいきなり寄って、しかもどんどん安くなっていく。
      これはチャンスだと思って 50 株ずつ買っていったんです。
    • 予想していた値段の半値だったから思い切り買えた。
    • 市場全体を見渡して、その時々で資金がきている銘柄を買ってるんです。
      鉄鋼、商社、自動車、銀行……こういう銘柄は循環で物色されてますから、その時々の波に乗るっていうか。
      あとは全体の動き。
      日経平均先物を見ながらイケそうだったら多めに買うし、ヤバそうだったらすぐ降りる。
      上げてもいないのに長期で持つことはまずないです。
      手法といえるのはそれだけで、まぁ始めた時期が良かったんでしょうね。
    • 精神的にかなり辛いです。
      NY 市場が下げていると、それだけで数億円損するわけで、朝から滅入りますよ。
      そんな心配を毎日毎日。
      もう株なんてやめたい、でも市場が開いているのにやらないのも(儲けるチャンスを逃すことになるので)辛い。
      やってもやらなくても辛いから、しょうがなくやってるんです。
  12. 「月刊宝島」2006 年 4 月号
    • 部屋数ですか?
      数えたことはないですね。
    • 今日は 1 億 3000 万円負けちゃいました。
      ホント下手くそというか……。
    • 洋服には興味がないから。
    • 子どもみたいなものしか食べられない。
      カレーとかハンバーグとか。
      生魚?
      ありえない。
    • 地合がいいから儲かっただけ。
    • 1 日 1 億損するか得するか、そんなところ。
      一日 20 億円も稼げばアドレナリンが出るけど最近はないし、もうつらいだけ。
    • 目の前にエサがあるのにみすみすやめられない。
    • やめられても、相場が上がっているのを見れば損した気分になって余計つらくなる。
  13. 「月刊 CIRCUS サーカス」2006 年 4 月号
    • 実は僕の元手、子供の頃から貯めてたお年玉と、大学時代にバイトで稼いだものなんです。
    • 2000 年に、当時まだ盛んじゃなかったネットトレードに興味を持ったんです。
      次第にバイトより簡単に儲かることに気付き、就職も考えなくなった。
    • これ(8 時 20 分に出始める気配値)を見ながら日経平均の動きをイメージすることが大事なんです。
      寝坊しないために目覚ましを 3 つ、5 分おきにセットしてます。
      でも、夜中に米国市場が気になって、朝方に寝ても、この時間には勝手に目覚めてしまいますが……。
      米国市場が下げていると、それだけで数億は損します。
      そんな日は朝から気が滅入っちゃうので、最近はあまり見ないようにしてます(笑)。
    • (場が立っている時間は、トイレに行くヒマすらないのは)1 分の値動きで数千万円損することが実際にありますからね。
      後場が終わると精神的に疲れ、しばらくはグッタリしてます。
    • (2002 年後半は)親に就職を勧められ、資産も伸びず精神的に厳しかった。
    • (2004 年は)大型株の動きがあまり良くなくなってきたので、仕手っぽい株や、フィデック、タカラバイオなどの IPO 銘柄など個別に盛り上がっている株を中心に売買しました。
    • たまに、その銘柄を買っている人がパニックに陥るような暴落が起きることがある。
      左の銘柄(石井鐵工所・福島銀行・クラリオン・東京テアトル)のほか、01 年末の宇部興産、02 年半ばの大手銀行株などです。
      ところが、この暴落時が絶好の買い場なんですよ……。
    • 株価がジリジリと下がる状況を受け、ある人が損失に耐えられなくなり、株を売りますよね。
      すると株価はさらに下がり、これを受けて別の人も損失に耐えられなくなって株を売る、すると別の人も恐怖に駆られ……。
    • 最後には、売ろうと思っていた人がほぼ売り尽くしてしまい、これ以上は売る人がいなくなる。
      そして“この安値なら買いだ”と判断した人が殺到し、一時的に暴騰するんです。
      これを“リバウンド”と言います。
    • これ(乖離率)が 28 〜 68 %(市場やセクター、地合いにより異なる)を超えると異常な高値、安値を付けているとある程度判断できます。
      僕は有料のチャートソフトを使っていました。
      でも逆張りは非常に難しいので、あまりおすすめできません。
    • 株価は不思議なもので、会社の価値は何も変わってないのに、その日のニューヨーク市場や先物の動向など、相場全体の雰囲気で上下するんですよね。
    • 仮に鉄鋼株を例にとると……たとえば相場の雰囲気がいい日などは、住友金属、新日本製鐵、神戸製鋼所、JFE ホールディングスなど、その分野の主力株が軒並み騰げるんです。
    • 連れ高にはパターンがあるんです。
      たとえば鉄鋼なら、前兆として上の 4 社のどれかが、日経平均とともに騰げ始める。
      しかしこの前兆段階だと、他の 3 社のどれかが、まだ騰がってなかったりするんです。
      そんなときすぐ買いを入れるんですよ。
    • 騰げるときには相場全体が一気に騰がるから、連れ高を利用した方が儲かるんです。
    • それ(連れ高が予測される瞬間を具体的にどう見極めるのか)ばかりは様々な企業の値動きを 1 日中見て“体得する”ほかないですね。
    • 毎日これ(登録銘柄リスト)を見続けると“一気に下がっていたハイテクが値を戻し始め、すると日経平均が上がり、相場が強くなってきたのを受け鉄鋼も騰げ始める”というイメージが湧くんです。
    • 儲かったのは僕の実力じゃなくて、単に時代のおかげ。
      すべては相場環境しだいなんですよ。
    • (IPO 銘柄は)インターネットの情報サイトで、どんな会社か、予想価格はどれくらいかを調べているだけですよ。
      複数のサイトの予想株価と相場の雰囲気を総合すれば、今後の展開はだいたい読める。
    • (先物相場は)非常に利用価値が高い。
      どちらかといえば、先物が動いた瞬間、どれだけ早く反応できるかの勝負ですよね。
      (注文を出す場面になると)考えるより先に手が動く。
      それほど反射的なんです。
  14. 「週刊文春 BUSINESS」臨時増刊 4 月 5 日号
    • いやあ、今日(ライブドアに家宅捜索が入った翌日の一月十七日)は大変だったんですよ。
      ライブドアが下がって、新興市場も全部ダメで。
      朝から二億円ぐらい損しました。
    • 今日は結構、大変だったんですよ……。
      (画面上の値下がり銘柄ランキングを見せながら)これが百番目、百番目でもこれくらい下がってる。
    • ライブドアは持ってなかったんだけど(笑)、大引けでは九千万円ぐらいの損失。
      (何で取り返したの?)いやあ、フジテレビのデイトレとか……。
      あと、楽天で結構戻したんです。
      量(出来高)が多いから。
      寄り付きは安かったけど、一回戻った。
      まあ、四十億円ぐらいしか持ち越してなかった。
    • (昼食のメニューは)ほとんどカレー。
    • 朝起きて、取引のあとも午後四時ぐらいまでいろいろやって、自由時間はそんなにない。
    • (子供の頃は)自宅に八十本ぐらいゲームソフトがあったから、みんなで集まって遊んでた。
      小学生の頃よく読んでた漫画は「少年ジャンプ」とか。
      普通の子供ですよ。
    • 大学は中退してるんです。
      四年までは大学に行ってたけど留年して、株をやってたら勉強が頭に入らなくなってきちゃった。
      あと八単位取れば卒業できたんだけど、その辺から「億」になってきたし、株から目を離せなくなってだんだん学校に行かなくなり、「まあ、いいや」って。
    • 長時間座っているから椅子だけはいいものが欲しかった。
    • 最初の頃は、「株なんかやめて早く就職しなさい」って言われていた。
      特に母。
      相場が悪いときは大きな損失を出して、家族で食事をする時に頭を抱えて溜息をついたりしてたから。
      儲かったら儲かったで、「そんなに(金が)あったら一生食べていけるんだから、……また損するかもしれないし」って。
      自分でも百回以上やめようかと思った。
    • (マスコミ誌上などで「ニート」と呼ばれることは)別にいいんじゃないですか。
      株で儲かっているからって良く言われないほうがいいと思う。
      製造業で伸びてきたのが日本のいいところだと思うんです。
      資源のない国なのに、技術力でここまで成長した。
      株で儲けて尊敬されるような世の中にはなってほしくない。
      だから、株で儲けても「ニートだ」ってバカにされるような言い方でいいのかなあ。
    • (投資顧問や出版の誘いは)全部断っています。
      まだ本は書きたくないし、自分で株がそんなにうまいと思っていないので、人を混乱させたくない。
    • (株をやめたらどうするか)考えないわけじゃないけど、それを人に言ったら意味がないじゃないですか(笑)。
  15. 「月刊宝島」2006 年 5 月号
    • 今日(3 月中旬)はプラス 6000 万円くらいですね。
    • 毎日チェックしているのは 700 銘柄くらいですね。
    • 1 月初旬は 12 月に IPO したファンコミュニケーションやナノメディアなどを中心に取引しました。
      ライブドアショック以降はイートレード、インデックスなど新興市場の大型株を軸に。
      2 月からは東証の大型株が中心でしたね。
    • 相場の状況は一日ごとに変化しますから、それに対応していっただけ。
      とにかく、ボクは相場の流れに逆らわないだけなんですよ。
  16. 「文藝春秋」2006 年 5 月号
    • 「倉田(真由美)さん、デイトレード体験してみませんか?」
      文藝春秋の W さんからこんなオファーをいただいた。
      「うちで百万円用意しますんで、それでデイトレを実際にやっていただいて。勝った分は倉田さんのもの、負けた分はうちがかぶりますから」
      「えっ!じゃあ、私は損することないの?」
      「ええ。ノーリスクハイリターンってことになりますね」
      そりゃおいしい。デイトレって大して興味なかったけど、一度は経験してみておきたい気もするしなあ。
      「とりあえず、誰かデイトレの先生に基礎を教わりに行きましょう。倉田さん、誰か『この人に!』って希望はありますか」
      デイトレの先生……だったらやっぱ、あの人がいい。
      「みずほ証券のジェイコム株誤発注で、二十億円儲けたヤツ!確かまだ二十代なんだよね」
      「ああ、彼ですか。最近ちらちら雑誌で見かけますし、オファーしてみましょうか」
      そして数日後、W さんから連絡がきた。
      「みずほ誤発注で大儲けした彼、OK とれました!彼のデイトレの様子を見に、彼の家に行きましょう」
      我々は手土産にマクドナルドのハンバーガーを持って(何にしようか迷ったのだが、金持ってるし何でも買えるだろうから、一応気持ちだけでもってことで)、千葉にある K 君の家を訪ねた。
      「この家も、彼が二億円くらいで購入したらしいですよ。現在の彼の資産は百億近いそうですから、二億なんて彼にとっては大したことないんでしょうけど」
      「はあ?ひゃ、百億?」
      どどど、どういうこと?株って、デイトレって、そんなに儲かるの……?
    • 「こんにちは」
      豪邸の中から我々を迎えてくれたのは、見るからに全然日光に当たっていなそうな、ひ弱な感じの若者。着ている物も高級品なんかではなく、金持ちの匂いは全然しない。道を歩いていたら中学生にカツアゲとかされそうな、そんな青年であった。
      「こんにちは、今日はよろしくお願いします。私たち、まったくの素人なので何も分かりませんが……」
      とりあえずこれ、お土産です、とマックの袋を手渡す。家の中は家具も少なく、広いが閑散とした感じだ。彼がデイトレをしている二階の部屋に、我々を案内してくれた。
      大きなパソコンにたくさんのモニター。それぞれに表や会社名が書かれた画面が開いているが、なんのことやらさっぱり分からない。
      「ここで何億何十億を動かしているわけですね」
      W さんが感慨深げにつぶやく。私は尋ねた。
      「K さんて、もともと資産を持ってたの?最初はいくらくらいから始めたの?」
      「最初はバイトで貯めた百六十万からですね。五年くらい前になりますか」
      「えっ!百六十万〜!」
      驚きで声がハモる私と W さん。
      「そ、それが五年で百億近くになったんですか!」
      「まあ、始めた時期がよかったんですよ」
      さらりと答える K 君。
      「本屋で株で儲けた人の話を立ち読みして。僕もやってみようと思って、なんとなく始めたんですよね」
      たった一冊の本がきっかけで、億万長者になったわけか。もしそれが「スロットで食う!」とか「パチンコで稼ぐ方法」とかだったら、また別の道を歩んだのだろうか。
      「とりあえず場が始まったら、後ろで見ていてください。何をやっているのか分かんないだろうけど」
      十三時の株式市場午後のスタートと共に、画面に釘付けになる K 君。しきりにいろんな会社の株価やらチャートやらを開いたり閉じたりしている。そして時折、数字を入力したりしているのだが、スピードが速すぎて何を書いているのか全然読み取れない。
      「指値とか株数とか、どうやって決めてるんですか」
      W さんの質問に、
      「適当ですね」
      K 君はあっさり答える。全然参考になんねーよ、それじゃ!
      まあでも、確かに勘とかそういうものなんだろうな。長く真剣に株と向かい合っている人間にしか、分からないものってあるだろうから。
      しかし、しばらく見ていても「なるほど、こういうもんなのか」という発見は、まるでない。ともかく何をやっているのか皆目分からないのだ。私は前日徹夜で原稿を書いていたこともあり、
      「悪いんだけど、すごく眠いから横になって休んでてもいいかな」
      場が終わる三時まで、うとうとさせてもらうことにした。相当疲れていたので、初めて来たお宅、しかも初めて会った人の前でもけっこうへっちゃらで眠れる自分の神経がありがたかった。
      思いの外ぐっすり眠れて、すっきりした私。対して W さんは消耗しきった顔をしている。午後三時、本日の勝負の時間は終わった。
      「まあ、こんな感じで毎日過ごしています」
      K 君はようやく画面から顔を上げ、私たちに言った。
      「今日の場はどうでしたか」
      「そうですね、午前中はあんまり動きがなかったですけど……後半はけっこう激しかったですね」
      「今日はいくらぐらい稼いだんですか?」
      すると返ってきた答えが、
      「うーん……三千五百万くらいですか」
      はあー?さ、三千五百万……!い、いちにちでそんなに……?
      絶句する W さんと私。
      「た、単位は円だよね?ペソとかじゃなくて……」
      「は?」
      「何言ってるんですか、当たり前でしょ倉田さん」
      だって、日給三千五百万だなんて。
    • 「勿論、損することだってありますよ。一日で一億損したこともありますし」
      K 君は言う。
      「刺激が強過ぎて、辛いですね。簡単に何千万何億が動くから」
      「……楽しいの?株……」
      「いや、全然楽しくないです。苦しいですよ」
      即答する K 君。そして彼は続けた。
      「でも、止められないんですよ。いつも頭の中は株のことばっかりですから。場が終わってもああすればよかった、こうすればもっと勝てた、ってずっと考えてますし。もう、完全に中毒ですね」
      こんなに刺激のあるものって他にないですから、と。二十代で一生遊んで暮らせるだけのお金を手に入れて、でもあんまり幸せそうじゃないように見える。
      「僕はお金を遣うことが、全然楽しくない人間なんですよ。食べるものも特にこだわりないし、着るものなんて何でもいいし。趣味もないですしね」
      本当に、株だけの人生みたい。確かに、他人と交流することが全くない仕事(?)って、恐ろしくつまらなそうだよなあ。私も服を買ったりバッグを買ったり高いものを食べたり、「金を遣う」ことでハッピーになれるタイプじゃないので、彼の気持ちは分かる気がする。
      株、デイトレについては聞くこともそれ以上ないので(ある程度のことを知らないと質問なんてできないし)、我々二人はお暇することにした。見送ってくれた若き億万長者の姿は弱々しく、少し寂しげに見えた。
  17. 「月刊 CIRCUS サーカス」2006 年 6 月号
    • 昨日は合計で 8000 万円くらい勝ちました。
    • 相場の状況は一日ごとに変わるんで、それを見極めます。
      「昨日は IT 系だけど、今日は銀行、証券の金融系だな」というような感じで投資先はその都度変えています。
    • 相場状況にもよりますが、セクターで分けて監視しておくのは重要です。
      昨年、上げ相場の例でいうと鉄鋼、銀行、証券、商社などは同時進行で連れ高したのですが、造船はいつも一歩遅れて上がりました。
      高値に追いつこうとする。
      それはセクターごとに比較するからわかるんです。
    • (「もし今 200 万円くらいの資金ならどういう投資をしますか?」と聞かれて)投資スタンスにもよりますが、売買代金急増ランキングや値上げ率ランキングで上位にくる新興・東証二部の中小型株に順張りですね。
      場合によっては逆張りもします。
      あと、損切りをきっちりできるかどうか。
    • なんで株価が下がったのか。
      すぐに戻す下げなのか。
      買った後、すぐに上がる株こそかえって少ない。
      そこの見極めですね。
      それには何より、株を毎日見ていくことです。
      相場は上がるし下がるし、まさに生き物。
      本を読むよりも相場に出て、その感覚を体得するのが重要です。
    • 先物の値段の上げ下げは様々なセクターに影響を与えるのでチェックは欠かせません。
  18. 「NET M@NEY ネットマネー」2006 年 6 月号
    • ぼく自身、PC のことはそんなに詳しくないんです。
      特にこだわりもないですし……。
    • 今はモニターが 6 台ありますけど、昨年 9 月に引っ越しをするまで、SOTEC のノート PC 3 台を使って学習机でトレードしてました(笑)。
      株式投資を始めた 5 年前はノート PC 1 台のみでしたし。
    • 昔、たまたま朝の 4 時に目が覚めて NY の株価をチェックしたらすごい下げ。
      腹が立って、マウスをディスプレイにぶつけたら、映らなくなっちゃって。
      相当焦りましたね(苦笑)。
    • トレードは長時間座ったままなので椅子は革張り。
      奮発しました(笑)。
    • (「機種を教えて?」と聞かれて)ハードは eMachines の J3022(Celeron D 350) × 3 台、SHARP 製の 14 インチモニタを計 6 台です。
    • (「なぜその機種にしたの?」と聞かれて)株式投資だけに専念したいので、余計な機能やソフトを入れないシンプルな仕様が組める機種にしました。
      取引以外には全く使いません。
    • (「いくらかかったの?」と聞かれて)PC 関連はトータルで 50 万〜 60 万円。
      トレード専用の大きめデスクや椅子を含めると、もうちょっとかかったかなあ。
    • (「どう使ってるの?」と聞かれて)ハード 3 台にそれぞれモニタを 2 台ずつ接続。
      モニタは計 6 台。
      下の 3 台はすべて取引画面。
      上の 3 台は海外の株価チェックなどに使用。
    • (「オリジナルの技ってある?」と聞かれて)PC にあまりこだわりはないけど、テンキーのあるキーボードを使っていること。
      証券コード、売買注文の入力には必須です。
    • (「回線は?」と聞かれて)光ケーブルです。
      引っ越しする前から光に替えました。
      少しでも処理速度は速いほうがいい。
      ささいなことでも積み重なると大きいですから。
    • (「セキュリティは?」と聞かれて)セキュリティソフトも含めてかなり気を使っていますね。
      金額が金額なので暗証番号も定期的に変えたりしています。
  19. 「WILD LIFE ワイルドライフ」(藤崎 聖人)第 19 巻
    • 今のような売買を始めたのが 2000 年 10 月この時は 160 万円で……2000 年末に 300 万、2001 年末に 6000 万、2002 年末に 1 億、2003 年末に 2 億 5000 万、2004 年末に 10 億、2005 年末に 100 億、そして 2006 年現在の 130 億に至ります。
    • やっぱり一番大きいのは 25 日線からの乖離率をよく見て投資していたからではないでしょうか。
    • 要するに僕が下げ相場でも勝っていた理由は、この 25 日線から大きく株価が乖離し、下がりすぎた株を安く買っていたからなんです。
      大量の売り物が出て株価が下がる兆候が出ると多くの人が狼狽し、投げ売りが始まります。
      しかし倒産したわけでなければ株価はゼロにはならない。
      どこかで反発し、リバウンドが取れるというわけですね!
    • ちなみにこれ(クラリオン・東京テアトル・石井鐵工所)は当時(2001 年 12 月 19 日)僕が買っていた三種類の株ですが僕が買った日から反発し、上昇していくでしょう?
      これらの会社の 25 日線からの乖離率はどれも 60 % くらいあったはず……どうみても下がりすぎだったんですよね。
    • ただし、乖離率ばかり見ていると、倒産寸前の大赤字とか不正が発覚して上場廃止とか…そう簡単にリバウンドしようがない会社に手を出してしまうこともありますから注意が必要です!
      僕がこれらの会社(クラリオン・東京テアトル・石井鐵工所)の株を買ったのは、この時、株価が暴落した理由が「無関係な他社の倒産」だったからです。
      この 3 社は当時業績があまりよくなく他の無関係な会社が倒産しただけで、みんながここもやばいんじゃないか、という発想になり暴落しましたが……僕にはこの 3 社は倒産するような状況には見えなかった……だから買ったんです。
    • 株式投資で最も重要なのはそういう理由の分析も含め全体の流れを見る力……すなわち“洞察力”なんです。
    • とにかく毎日株価の動きを見てみることですよ。
      会社員の方や学生の方で日中のザラ場が見れなかったとしても、家に帰ってから株価を見て、どうして今日は上がったのか下がったのか、自分なりの理由を見つけていくといいと思います。
      今の時代、別に株を持っていない人でも、会社名をヤフーなどの検索エンジンに入力すればチャートは一瞬で見られますから……。
      これから株を始めてみようという人は、とりあえずどこかの会社を買ったつもりになってしばらく見ていくのがいいかもしれません。
    • それと初心者の方にアドバイスしたいのは、業種(セクター)ごとの盛り上がり方(トレンド)を見ることですね。
      〇〇百貨店という会社なら小売業だし、〇〇建設なら建設業……要はその会社がどういうジャンルに区分けされているかということですよ。
      例外は低位株や新規上場した会社の株。
      そういう会社はその会社本来の業種ではなく“低位”というセクター、“新規上場”というセクターとしてジャンルを作ります。
      株というのは業種全体で値上がりしたり値下がりしたりすることが多いですから、自分が選んだ一つの会社を見るだけでなく同業他社がどうなっているかを見るのがとても大事なんです。
      僕がジェイコム株を買ったのも別に誤発注に気づいたからではなく、この時期に新規上場した会社はしばらく強いと睨んで注目していたからですしね。
    • 日経全体の上値が重くなって買える株が少なくなったりすると、低位や新興にお金が流れ急上昇したりします。
      あとは売買代金や出来高の推移もよく見て、下がっていてもたくさんの人が買っているなとか、上がっていても少人数しか買ってないな、と見極めることが重要です。
      そうすれば、次に強いのはどの業種か、それからその業種の中でどの会社をいつ買うべきかどんどんわかっていくものなんですよ。
  20. 「AERA アエラ」2006 年 6 月 26 日号
    • 下げが急速すぎる。
      株を始めた頃も IT バブル崩壊後で下げ相場だったが、こんなに急激ではなかった。
      最近はもうけるのが本当に大変です。
    • 今日(2001 年の米同時多発テロ直後以来、日経平均株価が最大の下げ幅を記録した 6 月 13 日)は本当にきつかった。
      約 2 億円損したのは痛い。
      欲をかいたのが良くなかった。
      昨日のうちに手じまいしておけばよかった。
    • (前週にだいぶ下がっていたトヨタやシャープのような大型株を買っていて)ここ 2 日間反発していたので、昨夜の段階では売ろうと思っていた。
      でも相場が開くと、まだまだ行けると思ってしまう。
      避けられたはずのミスです。
      最近はこういう紙一重が多い。
      昨年は行き過ぎくらいでよかった。
      買えばとにかくもうかっていた。
    • (4 月半ばから)相場が弱くなってきた。
      上値が重くなり、出来高が減ったので様子見の日が多くなりました。
      100 億円分買って、2 〜 3 % 減ると大損になる。
      資金が減るのはイヤなので、慎重になりました。
    • (ノーポジで様子見でも)いずれ買うのだから、個別の株の値動きを見ておかないと。
      世界的に連動しているので、米国市場、インド市場などの平均株価も気になります。
      昨年はインドなんて見てなかったんですが。
    • 100 億円買って、100 億円売るってことは難しい。
      タイミングを見ないとできなくなった。
      いまはまだ株価が乱高下していて、それなりに出来高があるので、大型株なら億単位で注文が入れられる、
      これが落ち着いてきてジリ上げとかジリ下げの局面になると、こうはいかなくなる。
    • パチンコ中毒と同じで中毒なんです。
      百数十億あると、あれも買いたいと、つい目いっぱい買いたくなってしまう。
      資金を減らさないと、だめなんです。
    • きついのでやめたい。
      でも明日にはまたやっている。
  21. 「NET M@NEY ネットマネー」2006 年 7 月号
    • 今日(4 月 19 日)、クラスター・テクノロジーの大量保有報告書を出しに行ったんですよ。
    • あのですね、これをやったら儲かるなんて、ないんです。
      まず全体を見てください、全体を。
    • あくまで市況全体を読み、投資先のセクターを決めることが先です。
      売買代金・出来高・値上がり・値下がりのランキングなどを見て、その市場を牽引しているような代表銘柄をチェック。
      さらに米国市場、日経 225 先物、為替……全部見ることが大切です。
    • 下落中の銘柄の底打ちを狙って買いにいく逆張りの場合は、25 日移動平均線と日足チャートの乖離率も参考にします。
      たとえば先日、不動産流動化関連が急下落していたとき、アセット・マネジャーズやクリードなどの牽引銘柄に長い陰線が出ていて、底打ち感がありました。
      この手の銘柄は連動した動きをするので、少しでも出遅れているものがあればチャンスかもしれませんね。
    • 移動平均乖離率も時期や銘柄によって目安が違うので注意してください。
    • 上がっている途中の銘柄が少し下げたところを狙う場合は、それが本当に押し目なのかを判断しなきゃいけない。
      そんなときはチャートだけでなく、米国の相場もチェックしてほしいですね。
      僕は“グロベ (Globex)”を見ます。
  22. 「マネーの王道」vol.1
    • 始めた頃にラッキーなことが続いて。
      長期投資時代、CSK と富士ソフト ABC のどちらかを買うか迷って、理由もなく後者を選んだ。
      すると直後に CSK が悪材料発表で暴落したんです。
      短期投資に切り替えた直後も、日本ドレーク・ビーム・モリンとアデルで迷って、なんとなく後者を選んだら、場後にドレーク・ビーム・モリンが下方修正で大暴落。
      ここで資金が半減してたら、やる気をなくしてたと思います。
      いま 1 億円損するより、ダメージが大きいんですから。
    • 空売りどころか、信用取引という発想自体なかったんです。
      いまもほとんど現物取引ですが、資産を作る段階で信用だけは絶対やっちゃいけない。
      信用に手を出すと、資産がゼロ以下になることだってあるんで、危ないなと思って。
      それに、当時はリバ(ウンド)狙いだけですごく取れたんです。
      ある会社が下方修正して、100 万円の株価が 50 万円まで落ちたところで買えば、かなりのリバウンドがあった。
      いまはデイトレーダーが増えたので、そこまで下げない。
      70 万ぐらいで中途半端な買いが入るから、ほとんどリバウンドもないまま、再びダラダラ下げ始めたりする。
      参加者が少ない時代は動きが素直だったんですね。
    • (2002 年後半は)一番つらかった時期です。
      アメリカ市場の乱高下に日本も巻き込まれていて、自分が売ったら暴騰、自分が買ったら暴落。
      少しのタイミングの差なんですけど、恐ろしいぐらい裏目に出て。
      何度も株をやめようと思いました。
    • 資産が大きくなると、リバ狙いは難しい。
      逆張りは下げてくるなかで拾う方法なので、買ったあと反騰しないような場合は逃げなきゃいけない。
      でも、例えば 50 億円ぶんも買ってたとしたら、自分の売りの影響で株価を下げてしまう。
      買って逃げてまたすぐ買い直すなんて手法は、資金が少ないときしかできないんです。
      だから手法は順張りに変わったし、銘柄も何十億円入れてもビクともしない大型株に変わった。
      出来高の少ない銘柄はもう監視してません。
      逆張り時代は 2 〜 3 銘柄しか保有してなかったけど、いまは 20 〜 50 銘柄に分散しています。
      大型株って、普通はそんなに動かないものなんです。
      ところが、05 年夏以降、あり得ないほど急騰した。
      住友金属工業なんて 1 ヵ月半で 200 円から 400 円へと倍になっちゃった。
      流れに乗っかってれば儲かったんですね。
      05 年春の 30 億円が冬には 80 億円と、いつの間にか増えていた。
      そこへジェイコムがあって、100 億円になった。
      100 億なんて意識したこともなかったけど、気がついたら……という感じです。
    • 株は独学です。
      始めた頃は長期投資が常識で、短期投資の本なんて出てなかったし。
      誰かと情報交換とかもない。
      2 ちゃんねるに書き込んだこともありますが、いまはやらない。
      どの銘柄を売買するかは、相場の中で考えるしかない。
      終わったあとに話し合っても仕方ないし、場中は話してる暇なんてない。
    • マケスピは登場したときから使ってるんで、視覚的に慣れてるんですよ。
      どれが買いか、なんとなく見えてくる。
      主要銘柄のチャートは頭に入ってるので、すべてのチャートを見はしないけど、多い日だと(監視銘柄)リストを何往復もする。
    • いまより上がると思ったら買い、いまより下がると思ったら売りますね。
      どうなればそう思うのかについては、ちょっと……。
      その銘柄の動きだけで決めてるわけではないです。
      日経平均や日経先物の動き、同じセクターの他銘柄の動き、全体の出来高、アメリカ市場の水準や出来高など、いろんな要素を見て、総合的に判断してるとしか言いようがない。
      全体を見るほうが、その銘柄がちゃんと見えてくるんですね。
    • (ジェイコム株は)とんでもなく安い値段で買えるという事実しか見てなかった。
      他の要素は関係ない。
      もちろん翌日さらに安くなる可能性はゼロではないけど、そうしたら損するだけなんですよね。
      実際、それで損もしてます。
      そういうリスクをとらないと、なかなかリターンはないので。
    • みんなが売りに走っているときに、あの人(ビクター・ニーダーホッファー)だけが上がるほうに賭けた。
      しかも、全財産を投入したんです。
      いくら自信があっても、普通は資産の半分とかじゃないですか。
      彼はすでに成功者なんだから、そこまでしなくたっていいのに、全力で大勝負に出た。
      結果的には負けてしまったけど、そういう度胸ってすごい。
      真似できない。
    • (「天才とは、10 億の資金を 1000 万と同じ感覚で動かせる人だと思う」と 2 ちゃんねるに)書いた頃は 10 億なんて夢の数字だったんです。
      数億円を運用するなんて、想像もつかなかった。
      ところが、3 億円を超えたあたりで怖くなくなったんですよ。
      麻痺したのもあるけど、地合が好転したので、無邪気に買ってもどんどん儲かったことが大きい。
      もし、いま天才を定義するとしたら?
      うーん。
      500 億を 1000 万と同じ感覚で、かな。
    • もうダメなんです。
      1 日で 1 億円儲けたり 1 億円損したりというのを経験しちゃうと、資金を 10 億円に減らすなんて考えられない。
      刺激がなくて。
      1 億円儲けるチャンスを見逃すのは、1 億円の損だと思っちゃって。
      もちろん、必ず勝つわけじゃなくて、参加したために 1 億円損することもある。
      だから、トレードをやらないのもつらいし、やってもつらい。
      もう中毒なんですね。
    • 大損でもしないかぎり、やめられない。
    • 過去の例を見ると、アメリカの利上げが終わった頃が天井という傾向がある。
      今年の後半は気をつけないと。
      日本はアメリカに連動してるから、そうなれば資金を減らすかもしれません。
  23. 「日本経済新聞」2006 年 7 月 21 日付
    • 十九日の相場では東証マザーズが十日続落したが、千葉県に住む男性は「新興市場の不動産株の一部が上昇していたので短期的な反発局面に入る可能性が高いと思っていた」と話し、二十日の取引では新興市場株を中心に五十億円を買い越したという。
      ただ「損を出さないように心がけて取引している」といい、短期間の利益確定を想定している様子だ。
  24. 「FRIDAY フライデー」2006 年 7 月 28 日号
    • 大学生の時に約 160 万円の資金を元に、ネット株式投資を始めました。
      はじめは長期投資でしたが、儲からないので、半年くらいしてから短期投資にしました。
      そこで調子が出始めましたが、株価のことで頭が一杯になってしまって、結局、2 年留年しました。
      僕の性格もあると思いますが、株式投資を始めると、生活すべてが株中心になってしまいます。
      朝 8 時 15 分頃に起床して、8 時 20 分にはパソコンで市場の気配値を確認します。
      9 時から売買を始めて、午後 3 時 10 分にようやく休憩が取れます。
      その後は、その日一日の反省会です。
      とにかく、株のことが頭から離れない。
      中毒です。
    • 昨年初は 10 億円の資金でしたが、8 月に大型株が値上がりして手持ち資金は一気に 80 億円になりました。
      昨年 12 月にはジェイコム株の誤発注事件でも儲けて 100 億円になりました。
      今年 6 月時点で約 140 億円です。
    • 一日で 1 億〜 2 億円の損や儲けはよくあることですが、損したときは何もやる気がなくなってしまいます。
      外に行って気晴らしをする気にもなりません。
      1 億円とか損すると本当に辛い。
      といって、儲かったからといっても散歩くらいしかしません。
      買いたいものも別にないので買い物もしません。
      株以外興味がなくなっちゃっていて、お金を使いたいとは思いません。
      それと、株って儲かっても次に損するかもしれないので、儲かったからといって使えないんです。
  25. 「Diamond ZAi ダイヤモンド・ザイ」2006 年 8 月号
    • 最初は長期だったんです。
      長期でやってて常にやられてて、たまに買い値に戻るって感じ。
      7000 円で買った富士ソフトエービーシ株が 4000 円になり、それが 7000 円に戻ってというのを、3 回くらい繰り返したんで、4000 円で買って 7000 円で売ったら儲かるのになって、長期保有するのがアホらしくなって……。
    • でも 1 億円になった時より 700 万円になった時のほうが嬉しかった。
      20 代の前半だったから、“500 万円”ていうのが自分の中では大金だったんです。
      それを 200 万円超えて、すごいなーと。
    • (大学は 2 年留年して中退したことについて)法学部って記憶力が必要じゃないですか。
      でも頭の中が株の数字で埋まってしまって、入る隙間がなくなったんです。
    • 結局“値動き”がいちばんの材料。
      ニュースって後追いのことが多いから。
      たから雑誌も企業の決算書もあまり読みません。
    • (株式情報系の番組は)右上にダウとか日経平均とかが出て気になるからイヤ。
    • ずっと椅子に座ってるから運動不足なんですよね。
      とくに何をするってわけでもないけど、本屋で立ち読みしたり……。
      メイドカフェはまだ行ったことないです。
    • (5 月 9 日)前場、3000 万円のマイナスです。
    • 今日は 1 時頃までにポジションを閉じて、後場はほとんど眺めていただけ。
      アメリカのデルの決算がよくなかったし、日経先物が弱かったから、自分の中では損が 2500 万円で済んでよかった。
    • 資金が大きいと精神的にすごく疲れるんです。
      たまに売れない夢を見て、なんで売れないんだ!って起きちゃうことも(笑)。
    • (2005 年後半の上げ相場について)ああなったら難しいもクソもなくなっちゃう。
      本当は難しいんだけど相場がいいから儲かっちゃってるだけで、ボーナス相場でした。
    • (2006 年後半は)損をしなければいい。
    • IT バブルの頃ってアメリカがずっと利上げをしていたんです。
      利上げって普通は過熱感を抑えるためにやるのに、利上げをしている間って株はずっと上がる。
      動きとしては、あの時とすごい似ているんですよね。
      そろそろアメリカの利上げが終わるから、8 月頃から気をつけようかなと。
    • 株で勝つための極意は、損切りと売りのタイミング。
    • 1 日 1 日の相場をやっていると 1 週間ってものすごく先だから、それ以上先のことは全くわからない。
  26. 「週刊 SPA! スパ」2006 年 8 月 1 日号
    • 性欲もわかないくらいグッタリな日々。
    • 億単位の金額が上下するのはしんどくて、エネルギーを吸い取られてしまうんです。
      損したときはこたえますしねえ。
      PC のマウスを叩きつけたりして、壊した数はいくつになるやら。
      それに、今日は利益が出ても、明日は大損するかもしれない。
      だから儲けは使いづらいし、気が休まることがないです。
    • 平日は必ずトレードをしていて、何年も休んでないですね。
      毎日、ずーっと、同じサイクルで、朝、起きたらパソコンの前に座り、トレード開始。
      15 時に取引が終わったら、その日の動きを見直す一人反省会。
      あとはネットやテレビを見たり、ご飯を食べたりして過ごします。
      気晴らしといえば、家の近くを散歩するくらいかなあ。
      トレード後はグッタリして、何もする気が起きないんですよ。
      あとはネットや 2 ちゃんねるを見るとか。
      平日に力を使い果たしているので、土日はたいてい寝ていますね。
    • 仮に休んだとして、その日に 1 億円の利益を出せるような値動きがあったら、1 億円分を損した気分になってしまうはずです。
      それが耐えられません。
    • パチンコ中毒に似てるかもしれませんね。
    • 欲しいものもないですし、服もダイエーので十分。
      お金を使うことに興味はないし、贅沢といえば家で食べるしゃぶしゃぶくらい。
      例えば、今の生活レベルを 50 と仮定したら、100 でも 500 にでもアップできますよ。
      でも 100 や 500 の生活も、慣れてしまえば、結局は“普通”になってしまうでしょう。
      だったら 50 のままでも同じじゃないですか。
  27. 「週刊 SPA! スパ」2006 年 8 月 29 日号
    • (三菱 UFJFG への投資額は)23 億 4000 万円ですね。
    • 三菱 UFJ なら一枚の売り板に 100 億円くらいあるから、そんなに驚く金額じゃない。
      勝負ってわけじゃなく、普通の売買です。
      ただ、銀行のような大型株じゃないと(10 億円超は)買えないですね。
      それでも 1 銘柄 50 億円が限度。
      100 億円は絶対にいかないです。
      基準は板 1 枚から 1 枚半。
      金額は板に合わせてという感じ。
      だから新興株だったら数百万円という売買もしますよ。
    • セクター別にしているのは同じ業種は連動するから。
      去年だと鉄鋼や銀行、証券がほぼ同時に上がって、その次にハイテク、造船という順番で上がっていった。
      ただ今は、上がるときは全部上がって下がるときは全部下がるという感じ。
      セクターごとというよりも全体が連動するんですよ。
      それも日本だけでなく世界の市場が。
      例えば今日は、昼休み中にシンガポールや韓国の市場がどんどん上がっていった。
      そしたら後場で日経平均も急上昇しました。
    • まだ上がりそうだなと思ったら持ってるし、ヤバいなと思ったら売る。
      相場の流れに合わせてるだけです。
      さっき、今は世界全体が連動してるって言ったけど、それだっていつまで続くかはわからない。
      トレンドは日々ちょっとずつ変化していくのでそれを感じるのが大事なんですね。
      薄まっていくトレンドと濃くなっていくトレンドが必ずあって、それにうまく乗らないと儲けられない。
      それを感じるためには、いろんな要素を常に意識しながら毎日相場を見ていくしかないんですよ。
    • 2 億円くらい儲かる相場なのに何もしないと 2 億損した気分になる。
      儲けるチャンスを逃したくないって、それだけなんですけど……これじゃあキリがないですよね……。
  28. 「検証『国策逮捕』 経済検察はなぜ、いかに堀江・村上を葬ったのか」(東京新聞特別取材班)
    • 個人投資家の間で、エッジ(現・ライブドア)は利回りが良いと評判だった。
      誰が名付けたのかは分からないが、写真なんかはネット上に出ていたから、体格からドラえもんとひっかけて、(堀江貴文被告は)ホリエモンと呼ばれていたのだと思う。
  29. 「月刊 CIRCUS サーカス」2006 年 10 月号
    • 資産は今 150 億円くらいです。
      今回の下げ相場自体は 2 〜 3 銘柄に投資を絞ったり、逆張り投資をして乗り切りました。
      総合すると 15 億円くらいプラスですね。
    • 今回損してしまった投資家の人たちはきっと、下げ相場を知らなかっただけだと思う。
      今の下げはそんなに大したものではないから、いい授業料だったと思えばいい。
      損しないと分からないこともあるし、初めに授業料を払うようになるのが当たり前なんで。
      あの上げ相場自体が異常だったんです。
      しばらくもう来ないと思う。
      税金も上がりますしね。
    • それにこれくらいで済んでよかったですよ。
      僕が株を始めた 2001 〜 2002 年なんてこんなもんじゃなかった。
      下がるのが当たり前で、ただつらい相場でした。
    • 今、初心者がすべき投資スタイルですか?
      逆張りは結構難しい手法なので、やはり損切りの徹底に尽きると思う。
      特別な手法なんて、別にないんですよ。
    • そもそも株を始めたのは、NHK スペシャル「マネー革命」を見たのがキッカケです。
      あとネット証券が登場して手数料自由化で安くなったし、学生でヒマだったし、銀行も利子低いし。
      でもこれで食っていこうとか全然思ってなくて、ホント軽い気持ちでした。
    • この軽い気持ちというのが良かったのかもしれない。
      ファンドマネージャーの人とか、月にいくら必ず儲けなければいけないというノルマがあると思うんですが、その心理的負担はかなり大きいと思う。
      やはり株は余裕資金でやるべきなんですよ。
      「絶対負けられない」と気負って無理な売買を重ねるとどんどん損していく。
      市場はシビアですから。
      ちょっとでも変な取引をしてスキを見せると、すぐ食い物にされてしまう。
      プレッシャーが大きいとそうなりやすい。
    • 150 億円稼げたのは自分が特別優れているからじゃ全然ないんです。
      本当に時期が良かっただけ。
      普通なら慎重にすべき局面でもリスクをガンガンとっていたんで、むしろ下手なんですよ。
      儲けをそのままガンガン投資していったのと、相場の良さで複利的に資産を増やせただけだと思う。
    • 僕にとって株とは「仕事」です。
      もうやめたいと思うことは何回もありましたよ。
      100 回以上はある。
      だけど結局やめられない。
      だって 2 万円の損だったらバイトで取り返せるけど、2 億円損したら株でしか取り返せないですよ。
      ほかのことでは取り返せない。
      だからやめられないですね。
  30. 「AERA アエラ」2006 年 10 月 2 日号
    • サラリーマンの方にとっては夜間取引の開始はうれしいことでしょうが、専業トレーダーの自分としては、やって欲しくなかった。
      これまでにも夜間取引はあったが、終値での取引で株価は動かなかった。
      今回のはオークション方式。
      夜も株価が動くと、持っている株のことが気になってしまうので、きつい。
      休む時間がなくなってしまう。
      米国では夜間取引は当たり前なので、国内でもいずれ始まるとは思っていたが、正直なところ、夜は株価が動かない方が安心できる。
    • 資産は 150 億円あたりを行ったり来たりというところ。
      ライブドアショック以降、新興市場は冷え込んだまま。
      東証 1 部は頑張っていて平均株価はそんなに落ちていないが、出来高が増えない。
      株をやめる人が増えて、残っている人同士で取引しているようなものです。
      出来高が膨らむ兆しが全く見えないのは、資金が多いときつい状況です。
      150 億円持っていても、150 億円分は買えないので。
    • 前から思っているのですが、株取引の資金を 80 億円くらいに減らさないといけないかも知れない。
      あるいは、日本株をやめてしまって、米国株に移るという選択もありますね。
      米国市場は銘柄数も出来高もずっと多いし、半年前よりも回復している。
      資金の多い人にとっては、日本よりもいい市場でしょう。
      ただ、自分の場合は、英語が苦手なのでやらないだけです。
  31. 「週刊ダイヤモンド」2006 年 10 月 14 日号
    • 今日一日の儲けですか?
      八〇〇〇万円くらいですかね。
    • 自分にとって当時(一六〇万円が七五〇万円に増えた頃)の大金は五〇〇万円。
      それを大きく超えて七五〇万円までいったときは本当に楽しかったし、うれしかった。
    • もし二億円儲けられるチャンスがあって、それを見逃したなら、それは二億円損したのと同じ。
    • 現金を見てしまうと、イメージが残り、投資に臆病になる。
      おカネがあるという実感を持たないため、現金は見ないようにしている。
    • (着ていたシャツは)ダイエーで買った 二〇〇〇円のもの。
      五〇〇〇円もするような高い服は買わない。
    • (昼食は)おなかいっぱい食べると、眠くなって、判断力が鈍る。
    • おカネがあっても使うところもないし、特に買いたいものもない。
      一日中座ってパソコンをしていると腰も痛くなるし、損をすればストレスもたまる。
      本当にキツイ。
      2 割くらい大損すれば、やめられるんだろうけど。
      中毒かな。
  32. 「Diamond ZAi ダイヤモンド・ザイ」2006 年 12 月号
    • 今年の相場は難しいです。
      自分の思ったのと違うというか、完全に逆の展開になっちゃってるんで。
      特に米国市場は反発の後、下がると思ってたのに(そうならないで)上へ行っちゃった。
      米国だけじゃなく、世界中が強いですよね。
      もぅ、わかんないですよ。
    • 僕が使ってる情報ですか?
      んー、こうやってマケスピに監視銘柄を並べて、ずっと値動きを見てるだけですけど……。
      ニュースもマケスピで見られますしね。
      でも、大抵は(ニュースより)株価が先に動いてますよ。
      ただ、機械受注とか GDP とかの重要指標、それによって株価も動くので、発表されたらなるべく早く知りたいです。
    • 無料で見られる情報サイトとしては、2 ちゃんねるがたぶん一番速いです。
      有料サイトで見た人がすぐに書き込んでくれてるのかも。
      見たいのは(機械受注や GDP の)数字がどうかっていう事実だけなんで、その後の議論は見てません。
      ザラ場はトレードに忙しくて、それどころじゃないんで。
    • トレードが終わると疲れちゃうんで、場が閉まったらなるべく株のことは考えないでいたいんです。
      新聞は取ってますけど、過去のことしか書いてないし、特に熱心には読まないですね。
      ニュースもあんまり見ません。
      フツーのテレビを見たり、ネットでゲームして遊んでます。
    • (2 ちゃんねるは)暇つぶしですね。
      たまに自分について書かれているのを見つけるけど、それについては特に……。
      最近、動画の面白いリンクが貼ってあるので、そういうのはよく見ます。
    • 僕の予想と逆で、いま世界中の株が強いです。
      世界とバランスを取ると、日経平均は 1 万 7000 円くらいあってもおかしくない。
      まぁ日本は去年が強すぎたのもあるけど、足を引っ張っているのは新興市場でしょう。
      キツイですよね、新興市場がここまで下げると……。
    • 正直、大型優良株は米国株に連動しやすいので予想しづらい。
      新興市場は今は全然ダメですけど、ちょっとしたことでガラリと空気が変わるので。
      もうだいぶ下げたから、下値リスクが減ってるのは確かですね。
    • うーん、下げ相場の辛さや損切りの大切さは経験しないとわからないんですよね。
      僕も 01 〜 02 年の相場を経験したから今がある。
      授業料はどこかで払わないといけない。
      長い目で見たら、損するのは悪いことばかりでもないんですよ。
      だから……みんな頑張ってください。
    • 今日(9 月 12 日)は 1000 万円程度の損ですんで助かりました。
    • あれ(自分がニュース番組に取材された時の映像で作られた『カップヌードル』のパロディ CM)は驚きました。
      よくできてますよねぇ。
  33. 「日本経済新聞」2006 年 10 月 22 日付
    • 昨年末のみずほ証券によるジェイコム株誤発注。
      混乱のさなか、二十億円強の利益を上げて話題をさらった男性 (28) は耳を疑うような一言を漏らした。
      「株式投資が苦しくてたまらないんです」
    • ジェイコム長者は自室でカップめんをすすり、売買を繰り返す。
      休むことは負けること。
      それが嫌でこの六年間、東京市場が開いている日は一日も休んだことがない。
      やめたくてもやめられない。
      「世界のマーケットが 1 ヵ月閉鎖すれば足を洗えるのに……」。
      資産はいつしか百五十億円を超えた。
  34. 「日本経済新聞」2006 年 11 月 9 日付
    • 「短期売買に不向きな相場。今は株式以外の商品に興味がある」とは千葉県に住むネット投資家。
      一方、バブル崩壊後の閑散期を知るベテラン証券マンは「これだけ商いがあれば十分。多少の寂しさはあるけどね」。
      受け止め方は様々だ。
  35. 「週刊 SPA! スパ」2006 年 12 月 26 日号
    • 年間トータルでは 50 億円くらいの儲けですね。
      でも、3 月末の時点で既に 30 億円の利益があったので、残りで 20 億円しか儲けられなかった。
      5 月以降は様子見の日も多くなったし……。
    • 今年はライブドアショックにつきますね。
      あれで個人投資家が大打撃を受けて、市場に資金が入らなくなり、日本株全体が盛り下がっていった。
      相場が上げているときは業績なんて無視できるんですけど、下げ相場になるとどうしても業績に目が行っちゃう。
      そうなると新興は割高の株が多かったし、日本株全体もほかの国に比べて割安とは言えないですし。
      外国人投資家もよそに移り、日本株の上値が重くなった。
      今年、日本以外はどの国も相場は強かったんですよ。
      新興市場の暴落で個人投資家の資金回転が鈍ったのが、日本株がダメだった一番の理由でしょうね。
    • 厳しいとは言っても IT バブル崩壊後の相場に比べたら全然マシ。
      あれを経験してる人は今年の相場でも十分儲けられたと思う。
      動き自体も似てたし、単純に経験の差ですよ。
      だから、今年の経験をうまく生かせれば、次は乗り切ることができる。
      下げ相場じゃないと損切りの大切さは身につかないから。
    • (「損した人も 2, 3 年後に『あの '06 年を知ってるから』と笑える日が来る?」と聞かれて)まぁ、もっと先かもしれないですね。
      僕の感覚では来年はさらに厳しくなりそう。
      でも数百万円ぐらいの資金ならチャンスはいくらでもありますよ。
    • (来年は)10 億円儲けられればいい。
    • 動かす資金が大きいので出来高が減ると厳しい。
  36. 「日刊スポーツ」2007 年 1 月 1 日付
    • (今の資産総額は)157 億円くらいですかね。
    • 1 億円いくまでは楽しかったんですが、その後はずっと精神的にキツイです。
      今は 1 日だけで 3 億円もうかったり 3 億円損したりしますが、1 億円以上損した日は何もする気がしなくなります。
      そういうのを毎日耐えていくのは「楽しい」よりも圧倒的に「キツい」。
      95 対 5 くらいで「キツい」方が大きい。
      取引後、もうかれば散歩したり、テレビを見たりしますけど、損した日は家に引きこもっているしかないですから。
    • 株をやめても、もっとつらいんです。
      例えばテレビで「日経平均が 300 円上昇」と見ると「1 億円もうけるチャンスをなくした」と思ってしまう。
      それは 1 億円損したのと全く同じ気分なんです。
      そうした気分を味わいたくないから、毎日続けているというだけ。
      結局やってもやらなくてもキツい。
      完全に中毒です(笑い)。
    • 日経平均先物の動きなどを見ながら、流れに合わせて「これは買いだな」と思った大型株を売買していくだけ。
      別に複雑なことはしていません。
    • (神と呼ばれるのは)嫌なんですよね。
      自分はうまいと思っていないし、自信もないですし、普通に売買してるだけなんで。
      ただ、内向的な性格が向いていたと思うんですよ。
      内向的な方が、株に没入できるんで。
      あと「損したら就職すればいいや」くらいの軽い気持ちでやっていたのも大きかった。
      毎日ピコピコやるのを繰り返して、数字が増えていった感じで。
    • (堀江貴文被告の印象は)特にないですね。
    • 今着ている服も 3000 円くらいだし、旅行も好きじゃなく、パスポートも持ってません。
      昼食もカップラーメンなどインスタント系。
      趣味……ないですね。
      お金を使うことにあまり興味がないので。
    • 目標はつくらないんです。
      目標を決めると、無理してしまい、結局、損しちゃうので。
      今後、社長をやったり起業することも、それらとは真逆な内向きの性格なので、絶対ありません。
  37. 「日経金融新聞」2007 年 1 月 15 日付
    • 昨年暮れ、空前の大商いで相場を引っ張った新日本製鉄株。
      「鉄の舞い」の陰にひとりの個人が躍っていた。
      みずほ証券のジェイコム株誤発注で二十億円を稼いだ B・N・F さん (28) だ。
      買い注文は三百万株(二十億円)に達するときもあった。
      インパクトはヘッジファンド級だ。
    • B・N・F さんの昨年の利益は約五十億円。
      運用資産は百五十億円を超えた。
      高層マンションの一室にディーリングルームを構え、大型株を中心に売買している。
      住友金属工業、神戸製鋼所など鉄鋼株の取引が多いという。
    • 元野村投資顧問ファンドマネジャーの伊藤道臣さん (47) は昨年運用資産を二倍に増やした。
      通信会社に勤務しながら人気 WEB サイトを手掛ける夕凪さん (39) は四〇 % のリターンを得た。
      ちなみに追加型日本株投信約六百五十本の昨年の運用成績は平均でマイナス二 %。
      運用のプロが苦戦を強いられる中で「すご腕」ぶりを見せつけた。
    • 株名人の共通点は研究熱心なこと。
      盛学志さん (32) の狙いは低 PBR 銘柄だが、手あかのついていない「薄商い」も条件にさらにふるいをかける。
      B・N・F さんも深夜ニ時まで米国株をチェックする。
      「わいてでてきたような個人は(ライブドアの)いかがわしい話にだまされ深傷を負った。
      相場をきちんと勉強した個人が相場とつきあえる」(木村喜由・日本個人投資家協会理事)。
  38. 「東京スポーツ」2007 年 2 月 2 日付
    • 実際にイベントがあるまでは、その株が下落するリスクは低いんですよ。
      持っていて安心感があります。
    • (機会受注や GDP など株式相場に大きな影響を与える数字について)2 ちゃんねるに圧倒的に早く書込まれます。
      もちろんタダです。
    • 先物の数字を見ておけば、日経平均株価がどうなるかある程度の予測がつく。
      上がりそうなら、その流れに合わせて銀行、造船、鉄鋼などの大型株を購入する。
    • 目標を立てない。
    • 相場は自己の都合で動かない。
      相場に自分の都合を持ち込まない。
    • ひたすら株に打ち込んできたのが良かった。
    • 本物の 1 億円は見たことがありません。
      現金を見てしまうと臆病になって、投資に悪影響がありそうですから。
    • ダビスタのオタクだったので馬の血統が好きですね。
      (160 億円の資産で)投資事業や M & A、会社乗っ取りをすることはないですが、馬主になる可能性はあると思います。
    • お金を使うことに全く関心がない。
  39. 「親より稼ぐネオニート 〜『脱・雇用』時代の若者たち〜」(今 一生)
    • やめられないんです。
      中毒なんですよ。
      これまでに 100 回以上、やめたいと考えましたよ。
      でも、買えば儲けられる株だったと後で知ると、損した気分になるんです。
      いくら儲かっても嬉しさに慣れてしまってますから、むしろちょっと損するほうがショックで、すぐにでも取り返したくなる。
      だから 1 日が長いんです。
      長くて、本当につらいんです。
      でも、大損するまでやめられないんでしょうね。
      相場が悪いときは毎日『就職しよう』と思ってましたし、25 歳をめどにやめようと思ってたんですが、2003 年 5 月から日経平均が上がってるんで、そのままやり続けて今に至るって感じ。
    • 今一番の望み?
      普通の生活がしたいですね。
      株をやってなかった大学生時代のような。
      就職しないままずっと実家でパラサイト生活ですし、『株ニート』と批判されても、市場経済の社会ですから仕方がないです。
      でも、今は相場がいいんで、『もう儲からない』と思うまでは、やるんでしょうね。
    • 株の儲けで買ったもの?
      この家、新車のマジェスタ、パソコン 3 台……。
      お金を使うのは好きじゃないし、使い方もよくわからないんです。
      今は株のことで土日も頭がいっぱいで落ち着かなくて、誰かと付き合っても集中できないから、外出も近所を 5 分ほど散歩する程度。
      旅行もしないですね。
  40. 「産経新聞」2007 年 3 月 9 日付
    • 東京都港区の超高層マンション。
      その最上階の一室の窓からは、まばゆいばかりの夜景が眼下に広がっている。
      幻想的な夜景をながめていると、まるで日本中の富を独り占めしているかのような錯覚に捕らわれる。
    • 「ライブドア (LD) 株でいくらもうけたかって。
      計算できませんね。
      あまりに短期の売買を繰り返し過ぎて」
    • 部屋の主は資産 160 億円を誇る 29 歳の男性デイトレーダー。
      新規上場したジェイコム株をめぐる「みずほ証券」の誤発注にからんで約 20 億円を稼ぎ出し、ネット社会では羨望とねたみを込めて「ジェイコム男」と呼ばれる。
    • 「LD は株価を上げる話題作りがうまく、値動きが激しいのでもうけやすかった。
      僕の目からはそれ以上でも、それ以下でもないです」
    • 計 4 回の株式分割、プロ野球球団やニッポン放送の買収劇。
      LD 元社長、堀江貴文 (34) は公判で「LD 株を購入し、興味を持ってもらうことで会社の業績を上げるため」と“騒動”の理由を語った。
    • だが、ジェイコム男の視点に堀江の思惑が入り込む余地はなかった。
    • 「愛着を持ったら売り時に手放せない。
      判断材料は『もうけが出るか』。
      堀江にも LD にもそれ以上の感情はありません」
  41. 「産経新聞」2007 年 3 月 17 日付
    • 「株式市場は先を予想して動いていくもの。
      LD は市場では過去のもので、判決による影響はまったくないと思う」。
      そう言うのは、新規上場したジェイコム株をめぐる誤発注に絡んで約 20 億円を稼ぎ出した男性 (29) だ。
    • 有罪判決も既に織り込み済み。
      「無罪という“サプライズ”のほうが、逆に新興市場には影響があったかもしれない」と分析し、自身の投資行動にも「まったく影響しない」と語った。
  42. 「WEEKLY プレイボーイ」2007 年 4 月 9 日号
    • 長塚智広 ども。
      競輪選手の長塚です。
      B・N・F 初めまして。
      以前、テレビで見たことがあるんですよ。
      自転車を漕ぎながら携帯でトレードしてるとこ。
      おもしろい人だなーって。
      長塚 ああ、あれはテレビの演出も入ってますから(笑)。
      それにしても 160 億円ってすごいですよね。
      まったく想像がつきません。
      B・N・F 自分でもよくわからないです。
      現金は配当でもらった 1 千万円が最高で、それ以上は見たことないですから。
      長塚 持ってても、置き場に困りますよね。
      B・N・F 邪魔ですね(笑)。
      あえて見ないようにしているってのもあるかな。
      現金を見ちゃうと実感が湧いてしまうじゃないですか。
      1 億円の実感を知ってしまうと、1 億円損した時にショックがでかくなってしまうんで。
      そうなると、どんどん臆病になってリスクが取れなくなるでしょ?
      長塚 わかります、それ。
      B・N・F だから、トレードの手法云々より、そういうメンタルな部分が実はけっこう重要なんですよ。
      ボクが株を始めたのは学生時代ですけど、年齢的に若かったってのもあるし、損したら就職すればいいや、くらいの軽い気持ちで始めた。
      これで食っていこうなんて思ったわけじゃなくて、とりあえずやってみようかな、と。
      だからリスクも取れたし、ただ楽しいだけだった。
      20 代で 1 億円くらい稼いだ人はいっぱいいると思うけど、それは精神的に楽だってのが大きいんじゃないかな。
      長塚 確か 160 万円の元手で始めたんですよね。
      楽しんでこれだけ増やせるんだからすごいですよ。
      B・N・F 2001 年頃はまだ株をやる人が少なくて、ライバルが全然いない状態だったんです。
      儲けるのが簡単だった。
      時期が良かったんですよ、新興市場がとにかく強くて。
      だから、その後、専業の投資家が増えたんですけどね。
      でも、楽しかったのは 1 億円くらいまでですかね。
      年齢的なものもあると思うんだけど、金額が大きくなるにつれて損する額も増えるわけだから。
      やっぱりキツイですよ。
      長塚 十分稼いだんだから、やめて他のことをすればいいのにって言う人もいるんじゃないですか。
      B・N・F 親なんかはずっと言ってますよ、2 億〜 3 億円くらいの時から。
      でも中毒みたいになってるようなところもあるし、儲けられるうちはやめられないんじゃないかな。
      例えば 1 億円儲けるチャンスがあるのにやらなかったら、1 億円損したことと同じになっちゃうでしょ?
      そういう思いを味わいたくないからやってる部分が大きい。
      長塚 1 億円くらいの損なら大したことじゃないんじゃないですか。
      B・N・F 1 億は 1 億ですからね。
      でもまあ、1 千万や 2 千万くらいの勝ち負けだと全然アドレナリンが出なくなったのは確かで、10 万、20 万の儲けで喜んでいた昔には戻れなくなってる。
      長塚 慣れちゃうんですね。
      B・N・F そう。
      少しずつエスカレートしていく。
      どんどん慣れていくから、感覚的にはあんまり変わらないんですよ。
      いきなり 80 億円を手にしたらうれしいけど、160 億円が 80 億円になったら「160 億あったのに」って思いながら生きていくわけで、あんまり幸せな気持ちになれない。
    • 長塚 そんな贅沢な悩みを抱えてみたい週プレの若い読者に、株に関してのアドバイスをしてほしいんですが。
      B・N・F そういうの、あんまり意味ないと思うんですよ。
      ボクはスイングトレードがメインですけど、短期で勝っている人もいれば、長期で勝つ人もいる。
      どれが正解ってのはないし、要するに自分に向いているやり方を見つけないと意味がないでしょ?
      長塚 ボクらスポーツ選手が、自分に合ったフォームを見つけないと意味がないってのと同じですか。
      B・N・F そう。
      イチローが「ボクのフォームはこうです」ってアドバイスしても役に立たないじゃないですか。
      あえて言うなら、先ほども触れたようにメンタルな部分ですよね。
      精神的に楽な状態でいかにリスクを取れるか。
      30 代で妻子がいて、月 30 万円稼がなきゃ……なんてプレッシャーの中でやってると、そのノルマを達成するために月末に無理な売買をしたりして結局負ける。
      市場は自分の都合では動かないですから。
      できるだけそういう都合を持ち込まず、フリーな状態でやるのが実はすごく大切なことだと思いますね。
      長塚 なるほど、そのとおりだと思います。
      今日はどうもありがとうございました。
  43. 「日経ビジネス」2007 年 4 月 16 日号
    • 最近はネットトレードで巨額の資金を蓄え、単独で市場に影響を与えられるような資産規模になった「巨大な個人」まで出てきた。
    • 代表格は 2005 年末、東証マザーズに上場した人材サービスのジェイコムの株を巡り、みずほ証券の誤発注に絡んで約 20 億円を儲けた小川拓也(仮名、ハンドルネーム BNF)だろう。
      2000 年秋にわずか 160 万円を持って本格的にネットトレードを始めたという小川は、ジェイコム事件の 2005 年に運用資産を一気に 100 億円に増やし、今はさらに 165 億円に積み上げているという。
    • 規模が大きくなった分、昨年からは東証 1 部の大型株を中心に売買するようになったが、口にするのは「上昇力のある強い銘柄が少なくなった」こと。
      だから、市場全体の強弱に目を向ける。
      例えば、米ニューヨークダウとナスダック市場の株価が上昇し、日経平均先物も上がれば、その日、日本の株式市場も強くなると予想する。
    • 「米国を中心にした外国人の資金が日本株に入りやすくなる」(小川)から、主力銘柄の中でも特に強いと思うものに買いの手を入れる。
      そこで鉄鋼株を検討する場合は、米国の US スチール株の動きも見る。
      そして上昇していれば、日本の鉄鋼株を買う確信を強める、といった方法で入るのだという。
    • 「全体の流れに乗る」売買法だが、ネットトレーダーの中からは「あそこまで大きくなると存在そのものが、株価を動かすことにもなるのでは」という声も漏れる。
    • 昨年 4 月 12 日にヘラクレスに上場した精密部品メーカー、クラスターテクノロジー。
      上場直後に株価が下落したところで小川は買いを入れ、翌日に再び上昇したところで売りを出したのだが、実はこの買いが大きすぎた。
      発行済み株式数の 5 % を超える株式を保有した格好になり、財務局に届け出が必要になってしまったのだ。
    • 小川には意図はなかったが、ちょうど小川の売りと同時に株価が下げたため、個人投資家の一部から「大量の売買が株価に影響を与えたのでは」といぶかるような視線を送られる結果となってしまった。
    • 東証 1 部の大型株ではこんなこともなさそうに見えるが、そうとも言い切れない。
      例えば小川も最近、しばしば売買する三菱重工業。
      3 月 1 日〜 4 月 5 日の 25 日間の平均出来高を元に小川の「力」を測るとそれがよくわかる。
    • 小川が、その総資産 165 億円をかけて、仮に 4 月 5 日の終値で買うとすると、平均出来高(6874 万株)の 31.7 % にも相当する。
      実際に小川がそんなことをするわけではないし、本当に買い進めれば株価が上がるから、31 % は無理な相談だが、それだけの力を持っているのは間違いない。
    • 小川ほどの規模ではないが、最近は 1 人で 10 億〜 20 億円もの運用資産を持つまでに大きくなった個人投資家も珍しくはなくなった。
      個人が市場と企業に及ぼす影響の大きさは、もはや無視できないものになりつつある。
  44. Sankei WEB 2007 年 7 月 19 日
    • 急速に拡大し、消えていった村上ファンド。
      市場関係者の目には、どう映っていたのか。
    • 「テレビなどのメディアを使って株価を上げるのがうまかった。阪神電鉄がそうだが、マスコミが飛びつくような株を狙っていた」
    • 新規上場したジェイコム株をめぐる「みずほ証券」の誤発注に絡み 20 億円を稼ぎ出した男性デイトレーダーは、村上ファンドをそう見ていた。
    • さらに、「こうなってしまった以上テレビももう取り上げないだろうし、この手法はもう使えないでしょう。村上さんの今後は興味がない」と続けた。
  45. イートレ長者村プレミアム企画「対談 北尾吉孝(SBI ホールディングス株式会社代表取締役 CEO) × B・N・F(伝説のジェイコム男)」2007 年 7 月 27 日〜 8 月 9 日(全 5 回)
    • 7年で160万から170〜180億円に!
      • 北尾 どうも、はじめまして。
        B・N・F どうも。
        北尾 孫さんに会われたそうですね。孫さんが僕に言っていましたよ。孫さんは自分のお金を運用してもらおうと頼んだとか。
        B・N・F そうですね。
        北尾 それで断ったそうですね(笑)
        B・N・F まあ、そうですね(笑)。自分のお金だけでも厳しいのにそれ以上は・・・。
        北尾 7年前に160万円でスタートして、現在は170億〜180億円も運用している?すごいね、このパフォーマンスは!
        B・N・F ええ、まあそうですけど・・・、地合が良かったというのが大きいですね。自分がトレードを始めた時というのは、ネット証券が始まったばかりだったので短期売買をやっている人自体がほとんどいなかった時代だったので。
        北尾 そうだよね。ネット証券の誕生とその売買システム、例えばマーケットスピードのようにトレーディングルームにいる機関投資家と同じようなシステムを個人が持てるようになったのが、いわゆるデイトレーダーが生まれてきた一つの背景だね。
        B・N・F ええ、ですから始めた当初はライバルが少なかった、ということはありますね。その頃は値動きが素直でしたね、下げ相場でしたが。
        北尾 動きがわかれば「売り」から入ろうと「買い」から入ろうと、どちらでも大丈夫だからね。
        B・N・F 自分の場合は「売り」からは入らないですね。
        北尾 だいたい「買い」から入ってるの?
        B・N・F そうですね、「売り」はほとんどやってないですね。
        北尾 ああ、そう(驚)?両方やるのかと思っていました。
        B・N・F 「売り」はほとんどないです。
        北尾 なるほど。今は資産が大きくなりすぎてしまっているので、値動きの激しい銘柄、例えば新興銘柄は手を出さずに大企業に集中しないといけないだろうね。
        B・N・F 現在新興市場は盛り上がっていないですし、逆に大型株の方が盛り上がっていますから、そういう傾向はありますね。でも2005年前半までは新興市場は良かったので・・・。
        北尾 そう、ライブドアショックまでは良かったんですよ。
        B・N・F ええ、ライブドアショックまではボリュームもあったので金額も結構いけたので、取引していましたね。
        北尾 確かにライブドアショックが起こるまでの新興市場は、東証一部よりも儲かったと思うね。
        B・N・F 自分の場合は始めた当初からずっと新興も東証一部も並行してやっているので、どっちが盛り上がっていても大丈夫ですね。
        北尾 そう。ジェイコムの時はかなり話題になったけど、よく気がついたね?
        B・N・F まあ、あれは・・・、すぐに気がつきましたね。
        北尾 「おかしいな、これは誤発注だ」と思って、7,000株くらい買ってそれだけで22億円くらい儲けたわけですね。
        B・N・F でもまあ・・・もっといけば良かったと思いましたけどね(笑)
        北尾 もっといけた(笑)?なるほど・・・。では普段はどうやって銘柄は決めるの?やはりボリュームと値動きを主に見る?
        B・N・F そうですね、基本的にはそうですけど・・・
        北尾 ファンダメンタルズは基本的に見ない?
        B・N・F いや、そんなことはないです。ファンダメンタルズと、世界情勢を見ていますね。
        北尾 マクロ的なことは見ているわけだ
        B・N・F かなり見ますね。米国株がどうなっているか、中国株がどうなっているか、為替がどうなっているか・・・。短期で取引しているので、短期的に影響する項目、例えば選挙とか、そういったものは気にしながらやっていますね。
        北尾 つまり、セミマクロの状況、例えば半導体がどうなっているかとか、そういうことまで見ているわけだ。
        B・N・F そうですね。例えば先日アメリカのインテルの決算発表があって、そういったものは短期的な株価に影響が出ますので。インテルの件で見ると、決算があまり良くなかったので日本株も連れられて売られました。米国株の先物が下がった、ということで売られたので・・・、インテルの件は次の日になればもう関係ないわけです。
        北尾 なるほどね。
        B・N・F そういう短期的な株価に影響しそうな目先の重要なイベントを考えながら、世界情勢がどうなっているか、を見るわけです。今はけっこう為替に敏感なので為替を注意して見ていますが、その前は中国に敏感だったので中国株をすごく気にしていました。そこまで見た上で、後は値動きですね。それらを含んだ上で買える状況であれば買う、という感じですね。
        北尾 今は昔と違って世界中の情報がインターネットを通じてリアルタイムで入ってくるからね。昔はインターネットなど無くて、テレックスで情報を仕入れていた時代だから、アメリカのマーケットの影響が出るまで時間がかかった。そういう意味では反応が早いだけ難しくなったのかもしれないね。
        B・N・F でも、それが個人からするとチャンスにもなるわけです。
        北尾 そうだね。あなたのようにアメリカの影響がどう出るのかが読めているのであれば、インターネットの情報を元に日本の市場の動きも読みやすくなるね。アメリカの影響で一時的に下がった株を買い、次の日に戻したら売る、そんな方法が考えられるね。
        B・N・F そうですが、僕の場合はもう少し長く持つこともありますね。
        北尾 だいたいどの位のスパンで見るの?
        B・N・F 1日〜1週間くらいですね。
        北尾 なるほど、デイトレードはしないんだね?
        B・N・F そういうのはあまり得意ではないんです。いろんな要素を含みながらもう少し長いスパンで、まあ長いと言っても短いのですが、取引をしています。
        北尾 160億円以上の資産の運用となるとかなりの流動性が必要になってくるね。
        B・N・F まあ、2005年〜2006年前半までは結構いけたんですが、今年に入ってから売買代金が減ってきてしまい、値動きもアメリカに影響されて朝は動くんですけど場が始まっちゃうとあまり動かないんですね。
        北尾 今は何時間くらい相場を見ているの?日本のマーケットだけを見ているの?
        B・N・F 取引しているのは日本株だけです。外国のマーケットで取引はしていないので情報として見るくらいですね。
        北尾 夜間取引が始まったらどうする?
        B・N・F いや、夜間取引が始まったら・・・、やっぱ見るんじゃないですかね(笑)。でも、出来高次第ですね。今カブドットコム証券がやっている夜間取引では出来高が全然ないので。
        北尾 我々が作るPTSでは結構な出来高になるかもしれません。ただ、出来高に関しては法律で上限が決められているので、取引が増えてきたらPTSから取引所にならないといけないという状況になるかもしれないね。まあ我々のPTSは参加証券会社が多く、規模は大きくなる可能性が高いので、そういったことまで考えなくていけない。現在は5社で合意していますが、他にも入りたいという話が多く来ているのです。
        B・N・F 楽天証券も入っているんですか?
        北尾 ええ、ですから規模が大きくなる可能性は大いにあります。本当に規模が大きくなってきたら、やはり夜だけではなく昼も視野に入れなければいけないね。
    • これがあなたの天命、いや天職かな?
      • 北尾 新しくつくるPTSでは取引のスピードがもっと早くなるシステムを導入します。ですから今の東証のシステムでは対応できないような取引が行えるようになるわけです。
        B・N・F そうなってくると、東証の場口銭なんかも回避できるかもしれないので競争になりますね。
        北尾 そう、競争になるよ。ただ、問題は欧米と比較して日本の取引所は東証、大証含めてあまり儲かっていないことなんです。そして収益力が低いために十分なシステム投資が出来ないという状況になっている。
        B・N・F 東証も儲かってないとは思いませんが、欧米と比べるとそうですね。
        北尾 だからといって場口銭を上げると大きな反発が出てくるでしょう。一方の我々は場口銭もなるべく下げて、イー・トレード証券をはじめ各証券会社に利益を還元することで、それを手数料などで顧客へと還元できるようにしていきたいと思っている。やはりネット証券になって手数料が安くなったことは個人にとって大きいことだね。
        B・N・F それが一番大きいですね。手数料が昔のように高いままだったら短期で取引できないですから。
        北尾 今だって野村證券とイー・トレードを比べたら10倍以上違うよ。大手の証券会社のようにリアル店舗を構えて従業員をたくさん雇ったらそのくらい手数料を取らないとやっていけないからね。
        B・N・F でも今はリアルからネットへどんどん移行が始まっていますよね。
        北尾 うん、でも個人の預かり資産で見たらネットに移行しているのは1割くらいしかない。これを変えていかないといけないね。
        B・N・F 高齢の方々は証券マンとの付き合いとかがあってなかなかネットには行かないですからね。
        北尾 それも時間との関数で当然変わってくるね。それにしてもまあ、あなたはずっとこの世界で身を立てていくの?これがあなたの天命、いや天職かな?
        B・N・F それはわからないですね・・・
        北尾 どうしたい?例えばあなたくらいの実績なら、他の人からもお金を集めてもっと巨額のお金を運用することだって出来るかもしれないよ。
        B・N・F それは精神的に参っちゃうと思いますので。やはり他人のお金を運用するっていうのが僕には向かないですね。他人のお金を運用する場合はノルマがあるじゃないですか、毎月○○円儲けなければいけないとか。そういうノルマとかがあると、例えば月の半分が経過した時点でまだマイナスだった場合に焦って変な取引をしてしまって、それで損をしてしまう可能性もあるので。ですから、なるべく自分のペースでやりたいというのが大きいですね。なるべく無理はしたくないんです、市場は自分の都合で動かないのに無理して変な売買したらそれが大損になるかもしれないので、そうはなりたくないですね。
        北尾 うん、なるほどね。
        B・N・F 無理な取引によって失敗した人とかも結構見たりもしてきたので。すごく上手い人でもそうやって失敗することはありますしね。SBIさんもファンドやってるじゃないですか。ファンドマネージャーとかって大変だなって思いますね。
        北尾 そうだね、やはり他人のお金を預かるということはそれなりに大変ですよ(笑)。そして今「無理をしない」と言っていましたが、僕も30年以上相場の世界を見てきたけど、やはり無理をしたらダメですね。無理をすること、欲をかくこと、この二つをやったらダメだと思うね。魚と一緒で頭と尻尾は捨てる、身の部分だけ食べればいいんです。ところがついつい「もっと欲しい、もっと欲しい」となってしまうと破滅してしまうんですね。
        B・N・F 年間○%、とかノルマを課せられるとそうなってしまう気がしますね。自分のお金だけでも辛いのに他人のお金は無理ですよ。
        北尾 でもあなたの場合は自分のアセットだけでもどんどん増えてきてるから、それだけでもきつくなるね。目標はどれくらいですか?
        B・N・F いや、目標とかは立ててないですね。
        北尾 では、どのくらいまで伸ばせそうですか?
        B・N・F 短期売買だともうそんなに増えていかないと思いますね。長期投資もやっていかないとさらに上は難しいと思うんです。短期で続けていく場合だと、200億〜300億くらいが限度かと思いますね。
        北尾 短期売買で大きな金額を運用しようと思うと、小さな銘柄に投資すると自分の売買だけで値が動いてしまうから、大きな銘柄にしか投資できなくなるしね。そうやって制限されるようになってくると厳しいんじゃないかなって思うね。言われる通り。やはり金額が大きくなってくると長期投資が大事になってくるだろうね。
        B・N・F 日本株だけでなく、海外株もやるっていう方法もありますね。今はやってないですけど、海外株もやっていかないといけないと思いますね。
        北尾 今、アメリカのマーケットを見ているとM&A関連が結構盛り上がっているね。
        B・N・F アメリカは本当にM&Aのお陰でかなり株価が引き上げてられていますね。何兆円単位でのM&Aが次々に出てきて凄いですよ。
        北尾 すごいよねえ、今回のマードックさんの一件とかは。
        B・N・F 先日、ブルドックの件あったじゃないですか、あれは日本株全体にとってはあまりよくないですね。
        北尾 あれによって、スティール・パートナーズのようなところは買収に出てくるのは難しくなったね。
        B・N・F ああいった形で買収防衛策を行うと、世界レベルでのM&Aの流れには中々追いつけない部分がありますね。ほかの国の株価はM&Aで上がっている部分がありますから。
        北尾 今回のような判例が出てしまうと、グリーン・メーラーやそれに準じたような買収行為は難しくなってくるね。あのような結果になると予想はしていたけど、今回の司法の判決はきわめて日本的だったね。アメリカではあのような結果にはならない。
        B・N・F 投資家から見ると、M&Aは株価が上がるので期待が持てます。日本ではそんなに何兆円とかいうレベルのM&Aはほとんどないですからね。やはりアメリカは規模が違いますね。
        北尾 アメリカと比較すると、アメリカはお金が入ってくる国だからやっぱり強いね。中国を見ても中国は輸出超過型の貿易でどんどん外貨をためていって、その外貨をドルに変える。そうするとアメリカにドルが行く。そのお金はまず債券市場に行くわけだけども、その債券市場が溢れ出してくる。今サブプライムローンの問題があるけれども、こういったものが売れなくなってきます。そうなると、結果として株式市場にお金が入ってくる。この流れが大きいですね。そしてオイルダラーもありますね。産油国にたまったお金はアメリカに行く。残念ながら日本には来ないんです。
        B・N・F まぁ多少回りまわってくる分があるくらいですよね。
        北尾 それでも、昔なら日本にも来たんですよ。世界第二位のマーケットだった頃は。ところが今は中国やインドに行ってしまう。これは昔はなかった現象ですね。
        B・N・F 日本だけ蚊帳の外ですね(笑)。先日なんか、他の国は全体的に上がってたのに、日本だけ下がっていましたしね。
    • 資源株は強いですね。
      • 北尾 先日ベトナムに出張に行ったのですが、ベトナムのマーケットを見ていたらどんどん上がっていました。ベトナムくらいになると、アメリカとか中国とかの影響を受けないんですね。マーケット自体が小さいから、他の国からお金が入ってきたらもう上がるしかない。
        B・N・F 日本でも海外への投資が増えて、お金が出て行きます。だから円安になっちゃうんでしょうね。そのお金もいつかは戻ってくるんでしょうけど。
        北尾 現状ではお金が出て行くだけで入ってこない。だから日本の市場は上がらないんだね。
        B・N・F 今の日本の株は一極集中って感じで、上がる株は上がるけど上がらない株は全然上がらない。ずっとそんな感じですね。商社とか世界規模の仕事をしてるところは結構上がるんですが、国内向け企業は中々上がらないですね。
        北尾 商社といえば、今資源の値段が上がってるでしょ。私のところでも中国のチタンの会社を買いたいと考えていたのですが、世界中から引っ張りダコみたいでね。昔、世界中でチタンが枯渇するという噂が流れて、日本のチタン関連の会社の株がものすごく上がった時期があった。それと同じような現象ですね。商社株が強いのは、そういった資源系に関わっているというイメージが強いからかもしれませんね。
        B・N・F 資源株は強いですね。三菱マテリアルとかも強いし。
        北尾 資源は強いですよ。今中国では政府自体が力を入れて資源を買い漁ってる、という状況でしょう。
        B・N・F 資源の値段が上がりすぎちゃって、資源を扱ってる会社の株を買収した方が安い、っていう感じだったみたいですね。
        北尾 日本の企業はそういったものに対してのアクションがものすごく遅いね。このままじゃ中国の企業のほうが力持っちゃいますよ。
        B・N・F 確かに中国は早いですよねぇ。
        北尾 びっくりするくらい早いよね。やっぱり華僑の伝統からか、嗅覚がものすごく発達しているように感じますね、お金に対しての嗅覚が(笑)。 日本人はその点のんびりしてる。
        B・N・F まぁ島国なので、その辺に無頓着なのかもしれないです(笑)。
        北尾 この次くるのは、僕は食料だと思っています。
        B・N・F もう来はじめていますね。
        北尾 確かにバイオテックの関連で既に来ていますね。ところが、これからもっと健康ブームが世界中で浸透してくると、世界でもトップクラスの長寿を誇る日本の食事が見直されるようになる。そうなると魚類関係が来るわけです。それと、やはり水だね。
        B・N・F もう世界的に水不足ですからね。