ジェイコム株の誤発注の分析

ジェイコム株の誤発注の分析

失敗学では、失敗情報を 6 項目に記述して分析することにより、問題が整理されて分析しやすくなります。

東京大学大学院工学系研究科の畑村 洋太郎教授の「失敗学のすすめ」「社長のための失敗学」を参考に、以下にその 6 項目を書出してみました。

事象の概略

マスコミが大きく取上げ、株をよく知らない人までもが話題にした事件である。
初歩的なミスが、みずほ証券の年間利益に匹敵する損失を招いた。

経過

株数と価格を逆に入力し、発行済株式数を上回る売り注文を出した。

この誤発注で利益を得た証券会社は、世間から批判を受けることを避け、その利益を日本証券業協会の基金に拠出した。

原因

みずほ証券の社員が、株数と価格を逆に入力し、警告画面も無視した。

みずほ証券の売買プログラムに、発行済株式数を上回る売り注文に対する制限がなかった。
また、新規上場銘柄なので、入力価格に対する制限もなかった。

東京証券取引所のプログラムにバグがあり、注文取消が正常に動作しなかった。

対処

みずほ証券は注文を取消すことができず、反対売買を入れた。

誤発注の発表が遅れたことも批判された。

発行済株式数を上回る売買成立については、強制決済された。

総括

人間が入力する以上、誤発注は避けられない。
しかし、今回の場合、誤発注はきっかけにすぎず、その他の要因が被害を大きくしたことも事実である。
場立ちからコンピューター取引への急激な変化に、仕組みが追い付いていなかった。

知識化

入力項目が複数ある場合、入力箇所を間違えることを想定してプログラムを組む。
入力者と警告画面解除者を別にするなども有効である。

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