日興シティグループ証券による日本製紙グループ本社株の誤発注

日興シティグループ証券による日本製紙グループ本社株の誤発注

2006 年 1 月 4 日、日興シティグループ証券の従業員が誤発注をしました。

この従業員は、10 時 46 分に「2 株」と入力すべきところを「2000 株」として、日本製紙グループ本社株の買い注文を出してしまいました。

日本製紙グループ本社株は、10 時 45 分には 50 万 3000 円でしたが、誤発注を受けて 52 万 2000 円(ストップ高)まで高騰した後、51 万円で取引を終えています。

この注文は、従業員が個人の資産運用を目的として、自分の口座で就業時間中に取引したもので、2000 株が約定されたことに気付いて 11 時前に反対売買の 1998 株の売り注文を出しましたが、一部しか成立しませんでした。

日興シティグループ証券では、従業員が株式投資をする場合、インサイダー取引などの違法行為や取引内容に問題がないかを法規管理部で書類審査した後、株式売買の担当者が注文を執行していました。

従って、従業員・書類審査の担当者・株式売買の担当者の 3 人が注文ミスに気付かなかったことになります。
(株式売買の担当者は、コンピューターに警告画面が表示されたので株数を従業員に電話で確認しましたが、口座残高の 140 万円を大幅に超える約 10 億円の注文であることは見落としています)

日興シティグループ証券は「一般には、個人取引の損失は本人が負担するが、どうなるか未定」としていましたが、最終的にどうなったのか不明です。

株価の平均購入価格と平均売却価格の差が、5 万円であれば 1 億円の損失です。

しかし、日興シティグループ証券は「購入代金の約 10 億円を立替えて、長期的に売却する」どのことだったので、2 ヶ月保有して 3 月上旬に売却していれば利益が出ているかもしれません。
(大半は 1 月中に売却したようです)

この誤発注の問題点は、以下の通りです。

  • 株数の入力ミス
  • 書類審査と株式売買の担当者の見落とし
  • 就業時間中の従業員個人の資産運用

「就業時間中の従業員個人の資産運用」は証券業界の慣行で、日興シティグループ証券の社内規則でも「申請すれば可能」とされていましたが、31 日に「早朝や夕方のみ」「審査手順を増やす」ことが発表されました。

日興シティが誤発注
日本経済新聞 2006/1/5 朝刊

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