シティバンク渋谷支店と傘

シティバンク渋谷支店と傘

私がシティバンクに口座を開いたのは、1997 年 6 月です。

当時は 1998 年の外為法改正前でもあり、今ほど外貨投資は注目されておらず、知る人ぞ知る銀行でした。

シティバンクの日本進出は 1902 年ですが、まだ支店も少なく、店内もガラガラだった頃です。

東京の渋谷支店で、30 分ほどで口座開設を済ませた私が帰ろうとすると、来店前は晴れていたのに、外は土砂降りの雨でした。

自動ドアの内側で、雨の中を走って帰ろうか私が迷っていると、店内にいた女性行員が「私の傘で良ければ、お貸ししましょうか」と声を掛けて下さりました。

最初は遠慮していたのですが、「どうせ置き傘ですから」とのお言葉に甘え、お借りすることになりました。

女性は「花柄ですけれど」と言って、奥から取って来た傘を私(男性)に渡し、「お近くにお越しになったときに、受付の者に返して頂ければ構いません」と微笑みました。

銀行は「晴れた日に傘を貸して、雨の日に傘を奪う(お金が不要なときに融資をして、必要なときに回収する)」という比喩がありますが、まさか「雨の日に本物の傘を借りる」ことになるとは思わなかったです。

私は帰り道、「外資系の銀行は口座開設するときの雰囲気も違うけれど、ドライと言われる割に、国内銀行では考えられない親切な面もあるんだなあ」と感慨深くなりました。

3, 4 日後、渋谷支店の受付でお礼を述べて傘をお返ししたのですが、あいにく女性は外出中とのことでお会いすることはできませんでした。

それからもよく渋谷支店には行きましたが、異動されたのか転職・退職されたのか、お見掛けしていません。

電話注文を間違えたことに関しても、この女性とは別の方ですが、迅速かつ適切な処理をして頂いたので全く不満はなく、傘の件もあって、当時の私はシティバンクにかなりの好印象を抱いていました。

しかし、その後のシティバンクはいかにも外資銀行になる一方、窓口で手続きをしても知識の足りない行員が多くなったので、口座は維持していますがあまり利用しなくなってしまいました。

当時の外貨預金も、海外に行ったときにトラベラーズ・チェックでほとんど使ってしまい、現在は円の普通預金しか残っていません。

ところで、「突然の雨に、銀行が傘を貸出す」というサービスがあれば、利用者に歓迎されるのではないでしょうか。

ビニール傘に銀行のロゴを入れておけば宣伝にもなるし、一石二鳥です。

「営業時間外は ATM コーナーに返す」「どこの支店で借りた傘でも、どこの支店に返してもいい」とすれば、外出先でも安心です。

シティバンクで傘を借りて以降、そう思っているのですが、私はそのような銀行を知りません。

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